開幕前の故障により、一軍合流は6月末と出遅れたが、すぐさま快打を連発し、ベテラン健在を印象付けた。ファンの信頼、期待が表れる登場時の歓声は、まだまだこの男がチームに不可欠であることを示している。
取材・構成＝吉見淳司　写真＝内田孝治

調子を維持するコツ

──9月9日の西武戦（QVCマリン）では見事なサヨナラ安打を放ちました。

福浦　外野が前進していた場面で、センターオーバーを狙っていたわけではないですけど、真っすぐを狙っていました。

──負けていれば最下位もあり得た試合でした。

福浦　（1対2の9回裏に）ゴリ（今江敏晃）が同点ホームランを打ってくれましたからね。あそこを落としていたら、チームの雰囲気も悪い方に変わっていたと思うので勝ちたかったですね。

──ロッテらしい勝ち方でした。

福浦　そうですね。ああいう粘りをもっと見せられたらいいんですけど。



──その一打も含め、今年は打率3割近くをキープしています。

福浦　一軍で出場したのはシーズン途中からですけど、コンスタントに1、2本は打てていますね。一軍に上がって来てすぐに打てたのが良かった。

──昨年から変えた部分があったのでしょうか。

福浦　リラックスして打つことを意識しています。「打ちたい、打ちたい」という気持ちはあるんですけど・・・