90年代のヤクルト黄金時代を支えた、頭脳明晰な最強捕手、古田敦也氏に名捕手論とともに語ってもらった。 取材・構成=小林光男、阿部ちはる、写真=窪田亮(インタビュー)、BBM、取材協力=Fjord(フィヨルド)六本木 名捕手への道
Q1.今シーズンもDeNA・戸柱(恭孝)選手ら若き捕手が奮闘していますが、彼らが名捕手への道を歩むにはどうすればいいか、教えてください。 「捕手の仕事とは投手を助けて、チームを勝利に導くことです。
そのためには、まず投手に信頼されることが大事。それには技術が高くないといけません。当然、打者をあざむくリードも重要です。ただ、高いレベルのリードに至るまでにはある程度の経験が必要となり、それを若手捕手に望むのは酷。だからまず、ワンバウンドは絶対に止める、ランナーは必ず刺す、カバーリングは怠らないなど、リード以外の部分で高い技術があるところを若手捕手は投手に示さなければいけません。
打撃力も必要です。守備はイマイチだけど、打撃が素晴らしいというのも大きなプラス。それにまったく打てない若手捕手は代打を送られることが多くなり、試合の行方を左右する重要な局面でマスクをかぶることができずに、経験を積む機会が少なくなってしまう。だから、
若手捕手も守備が重要だからと打撃をおろそかにしていいわけではなく、しっかりと磨いていかなければいけない。そうしないと正捕手へ到達することはできないでしょう」

DeNAの新人・戸柱恭孝を「よく頑張っている」と評価している
コミュニケーション
Q2.投手とコミュニケーションを密にすることも捕手は欠かせません。そのあたりの秘訣は? 「若手捕手は年上の投手に意見を言いづらいかもしれませんが、
お互いに遠慮をするようなことがあってはいけません。私も1年目、ある投手に・・・
この続きはプレミアムサービス
登録でご覧になれます。
まずは体験!登録後7日間無料
登録すると、2万本以上のすべての特集・インタビュー・コラムが読み放題となります。
登録済みの方はこちらからログイン