高校野球の地方大会はいよいよ終盤だ。甲子園出場をかけた熱戦が、全国各地で繰り広げられている。ネット裏で熱視線を送るスカウトが上位候補としてリストアップする有力投手を、荒木氏に解説してもらった。 
170チームが参加した千葉大会。開会式や決勝が行われるのは、ロッテの本拠地・QVCマリンである
負ければ終わりの高校野球。われわれの時代は、エースが全試合を投げるのが当たり前も現在、投手の起用方法は大きく変わった。「複数投手制」が叫ばれ、控え投手の充実の度合が命運を分ける。
千葉大会5回戦(7月22日、対流経大柏高)。この日の東海大市原望洋高の先発は3年生・
島孝明君ではなく、背番号10の2年生右腕・
金久保優斗君だった。仮に私が監督ならば、どんな状況であれ、主戦で勝負する。だが、金久保君もエースに引けを取らない好投手。5回2安打無失点と、東海大市原望洋高・相川敦志監督の“2番手”に対する信頼度が、そのまま結果として出ている。
5回を終え8対0の大量リード。7回
コールド(7点差)ペースで試合は進み、6回表から島君が救援してきた。翌日には相原監督自らが「事実上の決勝戦」と語っていた今春のセンバツ8強・木更津総合高との準々決勝が控えていた。5回を投げた4回戦(対日大習志野高)から中2日。高校野球にふさわしい表現ではないかもしれないが、“調整登板”が色濃いマウンドであった・・・
この続きはプレミアムサービス
登録でご覧になれます。
まずは体験!登録後7日間無料
登録すると、2万本以上のすべての特集・インタビュー・コラムが読み放題となります。
登録済みの方はこちらからログイン