借金14の5位で前半戦を折り返した西武。3位ロッテとのゲーム差は12とAクラス入りも厳しい状況となっている。今年もBクラスとなれば3年連続。これは79年から81年以来の出来事だ。さらに、最下位オリックスとも3ゲーム差で、球団創設の79年以来のテールエンドの危機にも直面している。栄華を誇ったかつての常勝軍団はなぜ低迷しているのか。その要因を探る。 文=塚沢健太郎(サンケイスポーツ)、写真=高塩隆 
前半戦最終戦の7月13日楽天戦[西武プリンス]、6回に逆転されて、そのまま2対4で敗戦。最下位と3ゲーム差の5位で後半戦に入ることになった
チームに薄れた緻密な野球
「こんな順位にいるようなチームではない」
西武に対して、評論家からこんな声をよく聞く。昨年は球宴に8人。今季も6人が選出と、日本代表に選出されるクラスの選手はそろっている。
しかし今季もBクラスのままシーズンが終了すれば、所沢に移転したばかりの1979〜81年以来の3年連続Bクラス。かつて常勝軍団と称された姿は、もはや見る影もなく、3年もクライマックスシリーズに出場できなければ「これが西武の実力」と認めざるを得ないだろう。
チーム打率はリーグ2位の.266も、得点圏打率はリーグワーストの.247。三振もワーストの638も喫している。試合後に
田邊徳雄監督が「あと1本が……」と振り返るのが恒例となり、6月17日の
ヤクルト戦[神宮]では10安打を放つも1点に終わり「珍現象だよ、珍現象!」と温厚な指揮官が声を荒げたこともあった・・・
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