チームに欠かせない選手。プレーにとどまらず、すべての所作で勝利に貢献できる生粋のチームリーダーだ。ベンチに置いておけば、必ず役に立つ好選手である。 取材・文=小川誠志 
国学院大の主将として大所帯を束ねてきたリーダーシップにも定評がある
洞察力に裏付けされた準備力
宿敵・アメリカとの決勝は9回を終えて2対2のまま決着がつかず、タイブレークの延長にもつれ込んだ。第1回ワールドカレッジベースボールチャンピオンシップ(WCBC)決勝、侍ジャパン大学代表が表に1点を勝ち越して迎えた10回裏無死一、二塁の場面、一塁手・
赤堀颯は相手打者の送りバントに猛チャージをかけ、捕球後すぐさま三塁へ送球。三塁手・
山里宝(亜大4年・神戸国際大付高)が三塁ベースを踏み、一塁へ送球。「3-5-4A」の併殺が成功した。
赤堀は国学院大では主に二塁を守る。国際舞台の決勝、延長タイブレークという緊張感の高い場面において、本来とは異なるポジションを守りながらしびれるプレーで相手のチャンスをつぶした。
「国学院大でもファーストを守った経験がありますから。その経験が財産になっています。ああいう場面でも、プレーが起こる前に準備と確認ができていましたし、冷静にやれました。考えて、準備して、狙って取ったアウトです」と、涼しい顔でビッグプレーを振り返る。
試合の行方を左右する場面、大一番で赤堀は抜群の「勝負勘」を発揮してきた。
「試合に強いこと、試合に白黒つける緊迫した場面や、『今だ』という場面で仕事ができること。その嗅覚というか、アンテナみたいなものにはほかの人に負けない自信があります」
大学3年生だった昨秋も、その「勝負勘」でチームを勝利に導いたシーンがあった。リーグ戦第4週の亜大3回戦、タイブレークの延長10回裏、スコアは0対0。マウンドには亜大の本格派右腕・
齊藤汰直(現
広島)。この回、先頭打者として打席に立った赤堀は、送りバントが予想される場面で、初球の138キロストレートを振り抜いた・・・
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