育成選手ながら、春季キャンプは一軍スタートでそのまま完走。プロ入り後初めてオープン戦に出場すると、5試合に出場しそのうち2試合でマスクをかぶった。シーズン前に得た経験を生かし、年内の期限である7月末までの支配下登録を目指す。 取材・構成=阿部ちはる 写真=井沢雄一郎、高原由佳、BBM 2020年のドラフト7位で入団し、23年からは育成契約に。勝負の1年となる今季は一軍の春季キャンプを完走しオープン戦にも出場。しかし、一軍には正捕手の太田光がおり、ほかにも打撃が売りの安田悠馬や石原彪らライバルがひしめく。昨季は二軍で73試合に出場するなど期待値は高いが、攻守ともに成長しなくては同じ土俵には上がれない。春季キャンプを一軍で過ごしたからこそ、課題がより明確になったという水上桂。レベルアップを図りながらも、支配下登録に向けて結果にもこだわるシーズンにしたいと誓う。 ──今年は一軍の春季キャンプに参加するなど充実したスタートになったと思います。一軍で活躍している先輩方と一緒に練習をする中で得られたことはありましたか。
水上 やはり野球に対する意識から違うなと知ることができましたし、あらためてこの環境で野球がしたいと強く思いました。
──3月9日の
西武戦(静岡)でスタメンマスクをかぶるなど、オープン戦では5試合に出場しました。
水上 楽しかったです。結果が出なかったので悔しい部分もあったのですが、プレー自体はあまり緊張せずに楽しむことができましたね。ただ、守備では落ち着いてできたことは良かったのですが、スローイングの部分では課題を感じました。最終的にはもちろん一軍のスタメンを目指さないといけないのですが、今はまず三番手捕手に入っていかなくてはいけないので、試合の終盤で出場する機会が得られたときに、盗塁をさせないことが重要になるなと。そのためにもスローイングの質を高めていかなくてはいけないと感じました。
──代打や代走からの出場で守備に就く機会を得たことで、これまで以上に盗塁阻止の重要性を感じた、と。
水上 試合終盤で盗塁を許してしまうと、チームも苦しくなってしまいます。そういう状況をつくらないようにしっかり刺せることが大事になるなと強く感じました。今はそういったことを意識しながら取り組んでいます。
──その課題克服に向け、新たに取り入れた練習はありますか。
水上 まずは試合の映像を見返して送球の高さを確認しています。これまではカバーに入るショートの胸をめがけて投げていたのですが、もっと低くしないといけないなと。そのためにも出だしから低くすることを意識していますね。今はショートにいいボールを投げようというよりも、ショートバウンドのほうがいい、というくらいの意識で送球をするようにしています。
──試合の中で一軍と二軍の違いをどう感じましたか。
水上 キャッチャーとして守備に就いたときには・・・
この続きはプレミアムサービス
登録でご覧になれます。
まずは体験!登録後7日間無料
登録すると、2万本以上のすべての特集・インタビュー・コラムが読み放題となります。
登録済みの方はこちらからログイン