週刊ベースボールONLINE

日本シリーズ2026総決算

【日本シリーズ2026MVP】ソフトバンク・正木智也 引き継がれたホークスの伝統「昨年のリハビリから頑張ってきて良かった」

 

ハイライトは第3戦。1対1の10回裏一死から左翼ホームランテラスへとたたき込むサヨナラアーチだった[写真=牛島寿人]


 3万6840人、本拠地・みずほPayPayは歓喜に包まれた。ソフトバンクを2年連続の日本一へと導いた小久保裕紀監督に続いて、お立ち台に呼ばれたのはシリーズMVP・正木智也だった。

「苦しい試合ばかりでしたけど、ちょっとでも貢献できたと思うとうれしいです」

 昨年は左肩亜脱臼により長期離脱を経験。ケガを乗り越え、今季は不動の一番打者として大ブレークを果たした。

「昨年のケガをしているときに比べたら、こうして今年、活躍できるなんて想像もできなかったです。昨年のリハビリから頑張ってきて良かったと思っています」

 レギュラーシーズンでは初めて規定打席に到達し、112安打、28本塁打、59打点とキャリアハイの数字を残した。特筆すべきは、球団記録を更新する7本の先頭打者本塁打である。超攻撃的なリードオフマンとして小久保監督の起用に応え、リーグ3連覇に貢献した。

 DeNAとの日本シリーズでは第2戦で先制アーチ、第3戦では王手を決めたサヨナラ本塁打。全4試合で安打を放ち、16打数7安打、2本塁打、2打点で文句なしのMVP受賞だ。順風満帆に映るが、本人にしか分からない悩みがあった。

「シーズン終盤から調子を落とし、不安の中で(日本シリーズが)始まりました。バッティングの調子が上がったのは本当、長谷川(長谷川勇也)コーチと近藤(近藤健介)さんのおかげで、この舞台で打つことができました。本当に良かったです」

 インタビュアーに感謝の言葉を促されると「ありがとうございます」と笑顔。一塁ベンチでヒーローインタビューを聞いていた長谷川コーチ、近藤も微笑んだ。

「今年、僕が一番に入って、後ろにすごい先輩方がいて、その人たちにつなぐ気持ちだけでここまで来ました。先輩方に感謝したいです」。最後にこう言った。「今シーズンは終わりますが、また成長して帰って来られるように頑張りたい」。練習量も日本一と言われるホークスの伝統が、入団5年目の27歳に引き継がれた。

PROFILE
まさき・ともや●1999年11月5日生(27歳)。182cm89kg。右投右打。東京都出身=慶応高-慶大-ソフトバンク22[2]=5年。
特集記事

特集記事

著名選手から知る人ぞ知る選手まで多様なラインナップでお届けするインビューや対談、掘り下げ記事。

関連情報

新着 野球コラム

アクセス数ランキング

注目数ランキング