
▲仲間に担ぎ上げられ笑顔を見せる鈴木。谷繁監督も惚れ込む右腕がいよいよプロの舞台に挑戦する
鈴木翔太 県内の高校生ドライチは史上2度目の快挙 夢舞台へとはばたく“静岡の怪腕” 写真=川口洋邦 テレビカメラ10台と50人を超える報道陣の数に、事の重大さを実感した。そして迎えた午後5時33分。運命の瞬間はやってきた。静岡県浜松市内の聖隷クリストファー高会議室内に設置された大型モニターで、ドラフトの戦況を見守っていた鈴木翔太の表情に大きな変化が生じた。「
中日鈴木翔太 聖隷クリストファー高 投手」の1位を告げる音声。「桐光学園高・
松井裕樹投手」の“外れ”とはいえ、1位指名に変わりはない。歓喜そのままにロビーへと飛び出し、校内カフェテラスで待ち構えていた3年生らに取り囲まれ、恒例の胴上げが始まった。その数は50回近く。さらに、騎馬として担がれると何度も笑顔交じりでガッツポーズを繰り出した。
「信じられない。指名していただいて本当に良かった。地元球団でもあり、セ・リーグの中でも上を狙えるチーム。(谷繁新監督に)1日でも早くボールを捕ってもらいたい」現役を兼ねながら新体制を始動させたばかりの谷繁監督に、早くも“女房役”を熱望した。
しなやかな腕の振りからMAX143キロの直球とフォークが武器という本格派右腕。昨夏の静岡県大会の快投に、早くからスカウトの間では「来年のドライチ候補」と騒がれた逸材だ。だが、150キロを目指して冬場の成果を試し始めた矢先の3月中旬に右ヒジ痛を発症。1カ月で復帰しても球速は131キロまでしか戻らず、5月は再びマウンドから離れた・・・
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