
▲現役時代から巨人戦には並々ならぬ闘志を燃やし続けた星野。ライバルの存在がこの男の魂を揺さぶり、大きな原動力になっていた
2013年11月3日、巨人との日本シリーズ第7戦の最終回、星野仙一監督はエース・田中将大に「出ろ」とも「無理するな」とも言わなかった。田中もまた「無言」。しかし、星野には田中の本心が痛いほど分かっていた。だから黙ってマウンドに送り出した。そして楽天は日本一の栄冠をつかみ取った。田中の背中に打倒巨人に燃えた若き日の自身の姿を重ね合わせるかのように、闘将の戦いの歴史に新たな1ページが記された。 文=水本義政 写真=BBM 屈辱の巨人戦初登板それでも熱き魂は死なず 「スピードはないし、ボールが高い。これでは打たれる」
颯爽とマウンドに立ったルーキー星野仙一の背にまだ春の風は冷たかった。1969年4月13日の
広島市民球場でのプロ初登板・・・
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