「V奪回」の先にある夢舞台東京六大学秋季リーグ戦が9月13日に開幕した。12年春以来の優勝を目指す早大には、2人のドラフト1位候補がいる。開幕カードの法大戦でエースはコンディション不良のためベンチ外で、主将が大黒柱不在の危機を救った。 取材・文=岡本朋祐 
9月9日の故・安部磯雄氏、故・飛田穂洲氏の胸像お披露目セレモニー時(写真)は「5カードで1勝ずつしたい」と意気込むも、無念のベンチ外。
「プロへの気持ちは変わらない」(有原)
神宮記者席に衝撃が走った。9月13日、第2試合のメンバー表が配布されると、「
有原航平」の欄に線が引かれていた。ベンチ入り25人からの“抹消”を意味する。早大・岡村猛監督は、苦しい胸の内を明かした。
「決断? 昨日です。将来もありますし、中途半端に入れるよりは……。故障まではいきませんが右ヒジに違和感があるようで……。無理をさせず、万全になってから投げさせます」

法大1回戦(13日)のメンバー表には、抹消を意味するライン(最上部)があった(写真=長岡洋幸、神山陽平)
指揮官によれば、軽井沢キャンプ(8月6~15日)後に調子を落としたという。オープン戦を視察したあるスカウトも「探りながら投げている感じだった」と、異変に気づいていた。
9月9日、東伏見グラウンドで行われたセレモニーでは、有原は秋への思いをこう語っていた。「春は最後に勝ち切れなかった(優勝のかかった早慶戦でV逸)ので、秋は各校から1勝で5勝はしたい」さらには卒業後の進路にも言及。「プロの世界へ行きたいと思い、レベルの高い大学でやってきた。プロへの気持ちは変わらない」
2014年は「有原ドラフト」。156キロ右腕に対し、1位同時入札での競合は確実と言われている・・・
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