今オフもFA権を行使して、他球団移籍を目論む選手がいる。例えば昨年は中日に在籍していた中田賢一がソフトバンクへFA移籍し、優勝に貢献するなど大成功を果たした。今オフ、新天地を目指す選手の力量はいかほどか。あらためて、検証してみよう。 実績十分の左腕
貢献度高い内野手
5年連続開幕投手を務めた
ロッテのエースが、チームを去ることが濃厚となった。11月1日に会見を開いた
成瀬善久は、FA権を行使することを宣言。球団はFA宣言後の残留を認めない方針で、通算90勝左腕は新天地への移籍はほぼ確実だ。
今季、開幕戦こそ黒星だったものの、4月中には3勝を挙げた成瀬だが、5月に1勝4敗と黒星が先行すると、左肩違和感などで7月までに3度の登録抹消を繰り返し、2年連続で2ケタ勝利を逃した(9勝11敗)。今年は大きな故障はなかったものの、波に乗り切れずに
伊東勤監督が調整を命じる場面が目立った。
5回2/3を3失点で9敗目を喫した9月13日のソフトバンク戦(ヤフオクドーム)後、伊東監督は「勝負どころでもう一つ踏ん張れないことが、今年の成瀬を象徴している」とコメント。技術的な問題よりも、「エースの自覚を持ってほしい」と精神的な面を指摘することが多かった。
ロッテには今季、
西武からFAにより
涌井秀章が加入。成瀬とのWエースが期待されたが、これまでチームを背負ってきた自負を持っているであろう成瀬にとっては球団から信頼されていないと感じられたかもしれない。となれば、活躍を熱望されての移籍はプラスとなるに違いない。

▲今年、ロッテで9勝をマークした成瀬。FA移籍先で数字を上積みすることができるのだろうか
肩やヒジに大きな不安もなく、年齢もまだ29歳。移籍先では1年間、先発ローテに加わる可能性は高い。左腕先発の欲しい
阪神も獲得に名乗りを上げていたが、「在京球団志望」という成瀬の意向もあり、
ヤクルトが最有力候補となっている。ヤクルトは今季、規定投球回に達したのは
石川雅規のみ。先発に確定しているのも石川と
小川泰弘のみという状況で、実績十分の成瀬への期待は高い。
成瀬は会見で、「やっぱりあいつがマリーンズにいてほしかったと思われる選手にならなきゃいけない」と意気込んだ。もし移籍となれば、その評価を受ける可能性は大きい。
大引啓次も11月6日、FA宣言を表明したが
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