144試合66勝76敗2分 勝率.465
[ホーム37勝33敗2分/ビジター29勝43敗0分]
[交流戦12勝12敗0分 勝率.500 6位] ◎投手力
チーム防御率4.14は2年連続となるリーグワースト。特に先発は同4.25(救援は同3.92)と、昨年からの課題を克服することはできなかった。先発としての再起を期待され、
西武からFAで加入した
涌井秀章がリーグワースト3位の12敗を喫すると、エース格への成長が期待された
唐川侑己も開幕5連敗などで波に乗れず。終わってみればチーム最多勝は10勝8敗のルーキー・
石川歩と苦戦した。

▲石川はルーキーながら10勝を挙げ、堂々のチーム最多勝
救援陣も1年目に新人王、2年目に最多セーブに輝いた
益田直也が防御率4.94と不調にあえぎ、
カルロス・ロサ、
松永昂大も安定せず、なかなか勝利の方程式を確立できなかった。しかし
大谷智久と
西野勇士の活躍は今季の数少ない明るい話題だ。大谷智久は49登板(チーム3位)、23ホールド(同1位タイ)とセットアッパーに定着。先発からクローザーに転向して1年目の西野もリーグ3位の31セーブを挙げた。
これまでエースを務めていた
成瀬善久が
ヤクルトへFA移籍しただけに、まずは先発強化に集中することができるだろう。
◎攻撃力
昨年に四番に固定されていた
今江敏晃が打率.325→.270と数字を大きく落とし、同じく三番だった
井口資仁も23本塁打→10本塁打と不調。主軸が定まらずに打率(.251=リーグ4位タイ)、得点(556=同5位)、安打(1213=同4位)、本塁打(96=同4位)、打点(519=同5位)、盗塁(64=同5位タイ)は軒並みリーグ4位以下に終わった。
改善が見えたのは後半戦。途中加入の
デスパイネが四番に座り、9月以降は打率.376、6本塁打、17打点と爆発。3年目の
鈴木大地も主に三番でチームトップの打率.287を残すなど、ようやく形になってきたが時すでに遅かった。3割打者、20本塁打、70打点以上がチームに一人もいない状況では、上位進出がままならないのも当然。まずはそれぞれ10人、5人、11人が起用された一、三、四番をしっかりと固めることが課題となるが、主砲・デスパイネの去就はキューバ政府にゆだねられているために不透明。既存戦力の奮起が期待される。
◎守備力
長年に渡り、ホームを守り続けた
里崎智也が左ヒザの故障のために5月中旬以降は出場できず、捕手のやり繰りに苦労させられた。先発出場は2年目の
田村龍弘が47試合、ルーキーの
吉田裕太が39試合、4年目の
江村直也が19試合と、多くの若手捕手にチャンスが与えられたものの、確固たる地位を築いた選手は現れなかった。
内、外野では二遊間で起用された鈴木大地が昨年から補殺数を390→428と増やしながらも、失策は9→8と減少。しかし守備を期待されて加入したクルーズがリーグ最多タイとなる15失策を犯し、11、12年にゴールデングラブ賞を獲得した
岡田幸文も110試合の出場にとどまり、規定打席に達せず。来季も鈴木大地、クルーズの二遊間は濃厚なだけに、まずは捕手と中堅を固定し、センターラインの強化が急がれる。捕手は前述の3人、中堅は岡田のほかに
荻野貴司、
伊志嶺翔大、
加藤翔平らがしのぎを削っており、15年の開幕までに誰が抜け出せるかがチームのカギとなる。
【2014年の主な達成記録】
▼12球団勝利=涌井秀章、4月15日対西武(大宮)、プロ野球13人目
▼先頭打者ランニング本塁打=荻野貴司、5月6日対
オリックス(京セラドーム)、プロ野球8人目
▼デビューから1771連続打席本塁打なし=岡田幸文、7月31日対
日本ハム(QVCマリン)、プロ野球新
▼1500投球回=涌井秀章、9月9日対西武(QVCマリン)、プロ野球168人目
▼1球勝利=益田直也、9月9日対西武(QVCマリン)、プロ野球38人目
【はみ出しデータボックス】ルーキー・石川が達成した64年ぶりの快挙
石川がパ・リーグのルーキー投手では唯一の2ケタ勝利となる10勝を挙げ、新人王を獲得した。
チームの新人で2ケタ勝利は05年
久保康友(10勝)以来9年ぶり。ただし久保は規定回数に到達しておらず、規定回数を投げた新人の2ケタ勝利は50年
荒巻淳(26勝)、
榎原好(16勝)以来となる64年ぶりの快挙だった。覇者
ソフトバンクの強力打線にもひるまず、26回2/3を投げ被本塁打0。防御率1.35に抑え、2勝(1敗)を挙げた。規定回数を投げて、ソフトバンク打線を防御率2点未満に抑えたのは辛島(
楽天=1.98)と石川だけである。
10勝のうち、本拠地・QVCマリンで7連勝を含む9勝(2敗)。ここを本拠地とした92年以降では、10年の成瀬ら3人に並ぶシーズン最多タイの白星を挙げた。一方で、10試合に先発したビジター球場では防御率4.35と打ち込まれ、わずか1勝(6敗)と苦戦。来シーズンは敵地での好投も期待したい。