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2014年ペナントレース総括

ロッテ 先発投手が不調でまたも投壊

 


144試合66勝76敗2分 勝率.465
[ホーム37勝33敗2分/ビジター29勝43敗0分]
[交流戦12勝12敗0分 勝率.500 6位]


◎投手力


 チーム防御率4.14は2年連続となるリーグワースト。特に先発は同4.25(救援は同3.92)と、昨年からの課題を克服することはできなかった。先発としての再起を期待され、西武からFAで加入した涌井秀章がリーグワースト3位の12敗を喫すると、エース格への成長が期待された唐川侑己も開幕5連敗などで波に乗れず。終わってみればチーム最多勝は10勝8敗のルーキー・石川歩と苦戦した。

▲石川はルーキーながら10勝を挙げ、堂々のチーム最多勝



 救援陣も1年目に新人王、2年目に最多セーブに輝いた益田直也が防御率4.94と不調にあえぎ、カルロス・ロサ松永昂大も安定せず、なかなか勝利の方程式を確立できなかった。しかし大谷智久西野勇士の活躍は今季の数少ない明るい話題だ。大谷智久は49登板(チーム3位)、23ホールド(同1位タイ)とセットアッパーに定着。先発からクローザーに転向して1年目の西野もリーグ3位の31セーブを挙げた。

 これまでエースを務めていた成瀬善久ヤクルトへFA移籍しただけに、まずは先発強化に集中することができるだろう。

◎攻撃力


 昨年に四番に固定されていた今江敏晃が打率.325→.270と数字を大きく落とし、同じく三番だった井口資仁も23本塁打→10本塁打と不調。主軸が定まらずに打率(.251=リーグ4位タイ)、得点(556=同5位)、安打(1213=同4位)、本塁打(96=同4位)、打点(519=同5位)、盗塁(64=同5位タイ)は軒並みリーグ4位以下に終わった。

 改善が見えたのは後半戦。途中加入のデスパイネが四番に座り、9月以降は打率.376、6本塁打、17打点と爆発。3年目の鈴木大地も主に三番でチームトップの打率.287を残すなど、ようやく形になってきたが時すでに遅かった。3割打者、20本塁打、70打点以上がチームに一人もいない状況では、上位進出がままならないのも当然。まずはそれぞれ10人、5人、11人が起用された一、三、四番をしっかりと固めることが課題となるが、主砲・デスパイネの去就はキューバ政府にゆだねられているために不透明。既存戦力の奮起が期待される。

◎守備力


 長年に渡り、ホームを守り続けた里崎智也が左ヒザの故障のために5月中旬以降は出場できず、捕手のやり繰りに苦労させられた。先発出場は2年目の田村龍弘が47試合、ルーキーの吉田裕太が39試合、4年目の江村直也が19試合と、多くの若手捕手にチャンスが与えられたものの、確固たる地位を築いた選手は現れなかった。

 内、外野では二遊間で起用された鈴木大地が昨年から補殺数を390→428と増やしながらも、失策は9→8と減少。しかし守備を期待されて加入したクルーズがリーグ最多タイとなる15失策を犯し、11、12年にゴールデングラブ賞を獲得した岡田幸文も110試合の出場にとどまり、規定打席に達せず。来季も鈴木大地、クルーズの二遊間は濃厚なだけに、まずは捕手と中堅を固定し、センターラインの強化が急がれる。捕手は前述の3人、中堅は岡田のほかに荻野貴司伊志嶺翔大加藤翔平らがしのぎを削っており、15年の開幕までに誰が抜け出せるかがチームのカギとなる。

【2014年の主な達成記録】


▼12球団勝利=涌井秀章、4月15日対西武(大宮)、プロ野球13人目
▼先頭打者ランニング本塁打=荻野貴司、5月6日対オリックス(京セラドーム)、プロ野球8人目
▼デビューから1771連続打席本塁打なし=岡田幸文、7月31日対日本ハム(QVCマリン)、プロ野球新
▼1500投球回=涌井秀章、9月9日対西武(QVCマリン)、プロ野球168人目
▼1球勝利=益田直也、9月9日対西武(QVCマリン)、プロ野球38人目

【はみ出しデータボックス】ルーキー・石川が達成した64年ぶりの快挙


 石川がパ・リーグのルーキー投手では唯一の2ケタ勝利となる10勝を挙げ、新人王を獲得した。

 チームの新人で2ケタ勝利は05年久保康友(10勝)以来9年ぶり。ただし久保は規定回数に到達しておらず、規定回数を投げた新人の2ケタ勝利は50年荒巻淳(26勝)、榎原好(16勝)以来となる64年ぶりの快挙だった。覇者ソフトバンクの強力打線にもひるまず、26回2/3を投げ被本塁打0。防御率1.35に抑え、2勝(1敗)を挙げた。規定回数を投げて、ソフトバンク打線を防御率2点未満に抑えたのは辛島(楽天=1.98)と石川だけである。

 10勝のうち、本拠地・QVCマリンで7連勝を含む9勝(2敗)。ここを本拠地とした92年以降では、10年の成瀬ら3人に並ぶシーズン最多タイの白星を挙げた。一方で、10試合に先発したビジター球場では防御率4.35と打ち込まれ、わずか1勝(6敗)と苦戦。来シーズンは敵地での好投も期待したい。
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