毎年恒例の順位予想。今年は各球団のOB20人にお願いし、セ・パ両リーグの順位を予想してもらった。あなたとプロの意見は一致しているか!?また、各氏がキーマンと見る選手も同時に掲載。これらの選手にも要注目だ。 球団別の獲得ポイントは、1位=6ポイント、2位=5ポイント……6位=1ポイントとし、全20名の合計を示したもの。120ポイントが満点。 1位・ソフトバンク(1位12人、2位8人) 昨年のペナントでデッドヒートを繰り広げた2チームが1位、2位予想を独占。より1位票を多く集めたソフトバンクが一番人気となった。
「昨年同様に戦力は変わらず、強い。いま12球団で一番元気のあるチームでもあり、連覇の可能性は高い」(
鹿取義隆)。
「投手陣、攻撃陣、守備、走塁、すべての面でバランスが取れている。やっぱり、戦力は頭1つ抜けている」(
高木豊)。
「
松坂大輔は不安視されているが、首脳陣も例えば先発3本柱に、と考えているわけではないと思う。他チームの4、5番手と比較するとやはり力は上なので問題ない」(
荒木大輔)
といった選手層の厚さを評価する声が多く、
「
秋山幸二前監督もそうでしたが、
工藤公康監督も現役のときから『勝ち運』を持っています。これは持って生まれた必要なモノ」(
笘篠賢治)という工藤新監督の勝負強さも一因となった。
2位・オリックス(1位8人、2位12人) 惜しくも2位に着けたオリックスだが、ソフトバンクとは僅差だと見る向きが強い。
「ソフトバンクを上位にしたのは、
金子千尋が出遅れるということだけ。復帰が早ければ逆転はある」(
武田一浩)。
「
中島裕之、
小谷野栄一、ブランコ、
バリントンと補強に成功した上に金子も残留し、昨年以上の戦力になった」(
北別府学)
と戦力の充実度はもちろん、
「昨年2位に入った自信が相まって、キャンプの雰囲気も最高だった。そこに大型補強がある」(
西村徳文)。
「大補強したオリックス。キャンプ地が変わり、お客さんもたくさん来て盛り上がってリベンジに燃えている。OBとしてもぜひ優勝を」(
田口壮)
とチームの盛り上がりも追い風となりそうだ。
以下の4チームは2位以上の予想はなく、今季のパは2強4弱と見られている。その中でも、
日本ハムは75パーセントが3位という予想だった。
3位・日本ハム(3位15人、4位3人、5位2人) 「
大谷翔平が成長してきており、クリーンアップも打てる選手がそろっている。
田中賢介の補強も良かった。攻撃力はほかに負けない」(
山田久志)。
「Aクラスに入ってくる。大谷というニューエースがいて、リリーフ陣が強い。試合のゆくえが中盤にもつれたときに強さを発揮する」(
岩本勉)
とタレントの多さを推すケースも多いが、
「戦力が抜けたことが大きく、若手がまだまだこれからだから。力を着ける1年になりそう」(
湯舟敏郎)
と若手中心の布陣を不安視する声もあった。
4位・西武(3位1人、4位12人、5位6人、6位1人) 西武も4位票が大半を占め、全体の順位でも4位に。
「西武は
中村剛也、
メヒア、
秋山翔吾、
栗山巧と打線に力がある点で4位」(
柴原洋)
と打力は抜きん出ている半面、
「打線はソフトバンク、オリックスとも引けを取らないほど強力。とにかく、投手陣がどこまで頑張れるかにかかっている」(
伊原春樹)。
「投手力で劣る。打線は良いが、そのリードを果たして守り切れるか」(
大島康徳)
と投手力不足を指摘された。
5位・ロッテ(3位4人、4位2人、5位9人、6位5人) パの6球団で最も評価が分かれたのがロッテ。3~6位まで票が広く分散した。
「05年、10年とCSを勝ち上がって日本一になって。まず、僕自身が『今年は5年に一度のゴールデンイヤーだ』と言っているので」(
里崎智也)。
「ロッテは若い力が成長していて、勢いがあるが、そういったチームは大型連勝もするし、大型連敗もする」(
吉村禎章)。
「大きな戦力捕球をしておらず、上に行くのはしんどい」(
金村義明)。
安定して計算できる選手が少なく、勢いに大きく左右されることになりそうだ。
6位・楽天(4位3人、5位3人、6位14人) 昨年最下位の楽天は、今年も苦しい戦いを強いられるという予想が大半を占めた。
「
大久保博元新監督となり、機動力を使った攻撃が面白そうだが、
則本昂大以外の先発陣に計算が立たないので」(
緒方耕一)。
「個人的に気になるチーム。
ミコライオがケガの上、則本が不安で、先発に枚数がいない。大久保監督はいろいろ試みていますがどうなるか。ただ、ペーニャが入ったのは大きい」(
高橋雅裕)。
「大久保監督はアイデアマンで、ほかとは異なる戦い方に期待している」(
藪恵壹)。
予想を覆す快進撃を見せられるか。
パ注目度ナンバー1(9票)・大谷翔平[日本ハム]
「日本ハムは大谷が投打でどれだけチームに貢献できるかにかかっている。オープン戦ではフォームが良くない。二刀流で、修正する時間があまりないのか。そこは不安」(荒木大輔)。
「
栗山英樹監督がエースの称号を与えただろうから。バットマンとしてもどれだけやってくれるかワクワクしている」(山田久志)。
「打者としても投手としても余裕が出てきた印象がある。3年目で体も仕上がってきているし、2年の経験、自信、手応えを感じているのでは」(北別府学)。
歴代エース陣がそろって注目。まさに日本ハムのキーマンだ。
パ注目度ナンバー2(3票)・柳田悠岐[ソフトバンク]
「確実に進化している。トリプルスリーの可能性は十分にある」(里崎智也)。
「活躍がソフトバンクの優勝に必要な条件。去年の飛躍でマークされると思うが、それでも結果を出し、中心選手となれるかどうか」(吉村禎章)。
最も勢いに乗る野手。攻守走で昨年以上のものが期待される。