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佐藤世那 V腕と白熱の投手戦を展開

 

2回戦で優勝した敦賀気比相手に好投を見せた



エースを支えたライバルへの対抗心


佐藤世那の2015センバツ甲子園成績


 一言で表現するならアーム式。独特なテークバックで投げ込む佐藤世那のフォームは、賛否両論がある。過去の事例を見ても、故障するケースが多いからだ。

 だが、この形を極めたからこそ、セナは甲子園へやってきた。F1ドライバーのアイルトン・セナ(故人)と、テレビドラマの主人公の名を取って「世那」と命名。しかし、佐藤も人の子だった。

 2年ぶりの優勝へ導いた昨年11月の神宮大会直後に、右ヒジに違和感を覚えた。昨秋は公式戦16試合で13完投、120イニングとフル回転した疲労により、体が悲鳴を上げた。センバツへ向けてはノースローで治療に専念し、3月8日の対外試合解禁後も最長は4イニング。佐々木順一朗監督が言う「ぶっつけ本番」で神村学園との1回戦を迎えたのだ。初回から140キロ台前半の力強いボールを投げ込むも、久しぶりの公式戦で制球が定まらない。4回までに5四死球で球数は80と、得意のフォークも見逃された。だが、5回以降は修正して、終わってみれば6安打完封。プロ注目スラッガー・山本卓弥も3打数無安打に抑えた。

 負けられない理由があった。前の試合で敦賀気比・平沼翔太が奈良大付を相手に完封。神宮大会で同宿となって以来の友人であり、ライバルへの対抗心が佐藤を支えた。敦賀気比とは白熱の投手戦を展開するが、1対2で惜敗した。「平沼と投げ合えたのは楽しめた。ただ、2試合を投げ切っただけ」と不満顔。

「平沼とは甲子園でしか対戦できない。また勝負して、今度は勝ちたい」。鋭い視線で、セナは甲子園を後にした。

文=岡本朋祐 写真=BBM

PROFILE
さとう・せな●1997年6月2日生まれ。宮城県出身。180cm76�圈1ε蟇β如F邯�台東小2年時から軟式野球を始め、仙台育英秀光中で投手に専念。3年時には日本代表でBFA15Uアジア選手権に出場した。仙台育英では2年秋から主戦となり、宮城、東北、神宮大会を制覇した(全16戦で先発、13完投7完封)。しかし、秋の日本一で臨んだ今センバツは優勝した敦賀気比に惜敗。最速144キロ。変化球=カーブ、スライダー、フォーク。
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