本誌巻頭カラーでは阪神、DeNA、ヤクルトの監督、選手にチームを代表して混セに挑む意気込みを語ってもらったが、ここではその他の球団、巨人、広島、中日のキーマンをピックアップ。彼らがきっと、チームを上昇気流に乗せる! 巨人・坂本勇人 主将の打棒復活がキー、再生の準備は整っている!
坂本勇人再生こそ、リーグ4連覇へのチーム立て直しに欠かせないキーファクターである。チームは7月5日からの3連勝(対中日、ヤクルト)で首位再浮上、この時点で貯金1はセ・リーグ唯一で、一時の最悪の時期をひとまずは脱した。
3試合の間、四番(5日の中日戦、ナゴヤドーム)から六番へと打順を下げた
阿部慎之助が2本塁打と決勝犠飛(7日のヤクルト戦、東京ドーム)。5日のゲームを欠場した
長野久義は7日からの2連戦で3安打3打点とチームを勝利へと導き、不振を極めた“枢軸”2人が復調の兆しを見せている。また、7日のヤクルト戦から第84代四番(5日は五番)に指名された
亀井善行はこの3試合で6安打2本塁打2打点とまさに四番の働き。しかし……、そんな打線の勢いに坂本はただ1人、乗り遅れていた。
同3試合には、三番起用されながら、10打数無安打。四番に座っていた6月19日には打率を.271まで引き上げてはいたのだが、この日を終えて.262と再びの低空飛行。一番抜擢に応える
立岡宗一郎が好調で、二番にはつなぎに長けた
井端弘和が座るだけに、坂本が流れを分断。打線がつながるか否かは、若き主将のバットにかかっている。
そんな悩める坂本の再生に、
原辰徳監督が動いた。休養日の予定を変更して行われた9日の全体練習では、ジャイアンツ球場の室内練習場でマンツーマンの打撃指導。指揮官自ら打撃投手を務め、細かにアドバイスを送りながら投げ込んだ。主将に指名した際には、「勇人は勇人らしく、思い切ってやってほしい」としていたが、小さくまとまりつつあった坂本に、その姿勢を再確認したかっこうだ。

坂本には小さくまとまらずに思い切りプレーすることを指揮官も望んでいる[写真=大泉謙也]
約30分の指導を受けた坂本は10日からの阪神3連戦(東京ドーム)で3安打1本塁打とさっそくの原効果に「チームに勢いが出てきていると思います。みんなもそういう気持ちで(戦って)いる。何とか打線が頑張って、僕もいい結果を出したいです」。迷いを吹っ切る。その準備は整いつつある。
広島・大瀬良大地 重要局面で力を発揮、勝利の方程式簡素化も期待
9試合に先発して1勝6敗。
緒方孝市監督は6月6日の
楽天戦(マツダ広島)を前に断を下した。昨季の新人王・
大瀬良大地のリリーフへの配置転換。思うように勝ちが増えない大瀬良の状態と最下位に沈んでいたチーム事情を考慮して、ついに「将来のエース」と見込む素材を使った勝負手に打って出た・・・
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