
真中監督、石川を先頭に優勝ペナントを手にしたナインが場内一周
重圧をはねのけつかんだV
雄平の打球が右翼線を破った瞬間、神宮球場が歓喜で揺れた。マジック1で迎えた10月2日、
阪神戦。11回、サヨナラ勝利(2対1)で
ヤクルトの14年ぶり7度目の優勝が決定した。苦しんで、粘ってつかんだ勝利。目に光るモノを見せた
真中満監督が選手たちの下へ駆け寄った。

劇的なサヨナラ打を放った雄平に上田がいち早く抱きついた
新人監督で前年最下位のチームを優勝まで引き上げたのは、2リーグ制後、史上2人目の快挙だ。
「9月に入り、残り20試合を切ったあたりから苦しいゲームが続きました」
負けられない試合が続いた。1試合落とせば順位が変動する混戦状態のセ・リーグでその重圧は計り知れない。だが、それは戦っている選手も一緒。ナインに悟られぬよう、最後まで笑顔を絶やさなかった真中監督が、最後に涙を見せた。14年間悔しい思いをしてきた
石川雅規、
館山昌平、
畠山和洋、そして若き選手たちとともに喜びを分かち合い、涙し、仲間たちの手によって胴上げされた。
「ファンの皆さんがグラウンド一面にいるので素晴らしいゲームができました」
笑顔で手を振る視線の先に、ファンの笑顔があった。そして14年前の名言を口にする。
「ファンの皆さん、優勝おめでとうございます!」

首位打者獲得をほぼ確実にしている川端。優勝トロフィーを手にガッツポーズ

今季涙の復活を果たした館山もナインの手によって胴上げされた

前回、2001年の優勝の味を知る(?)マスコットのつば九郎も堂々と観客の声援に応えた

優勝ペナントとともに記念撮影。優勝チームだけが味わえる特権だ