デビューから4シーズン、いまだに1つの黒星も経験していない。ここでは負けない男・高木京介の本当のチーム貢献度を調査。目指すべき理想の姿も見えてきた。 ポスト山口鉄也へ――
デビューの2012年から、今季終了まで139戦無敗の
巨人・高木京介にとって、
高橋由伸新監督就任は転機となるかもしれない。これまで置かれてきた立場に納得していないからだ。
15年5月14日の
広島戦(東京ドーム)で、元
阪神・
桟原将司が持っていた『デビューから連続登板機会無敗』記録を117に更新しても浮かない表情。リードを許した場面での登板で、チームは敗戦、「記録は勝敗(勝利)に関係のないポジションで登板しているから」と逆に危機感を募らせていた。
本人の実感を裏付けるのが下図。高木京登板試合のチームの勝敗を表したもので、12年は5割以上の勝率も、今季は2割台へ。セ3連覇中の12~14年は、「
山口鉄也、
マシソン、
西村健太朗」の3人が、今季は「
澤村拓一」が加わり勝ち試合の7、8、9回に固定されてきた事情もある。
左腕枠は8年連続60試合登板の山口で、上図欄外に示したとおりの成績。同期間の勝率は.784で、高木京はこの牙城を崩せずにいた。ただし、来季33歳を迎える鉄腕も成績は下降気味。今季の高木京の防御率2.20は、山口の同2.73を上回る。来季は新生・巨人で、ポスト山口に名乗りを上げられるか。
なお、高木京の無敗記録は“デビューからの”の注釈つき。その上には、
柴田佳主也が打ち立てた235試合がある。目指すべき頂は、どちらも険しい。

近鉄時代の柴田佳主也。近鉄で214、日本ハム3、阪神9、ダイエー9と連続無敗を重ねた