取材・文=谷上史朗、写真=太田裕史 昨秋は36回を投げ奪三振45で、与えた四死球わずかに4。140キロ台のストレートを軸に投げ込む本格左腕は高い制球力も備える。その
寺島成輝のボールが珍しく荒れていた。金光大阪高との春初戦。
コールドで勝利した試合、8回を6安打、9奪三振で完封も4つの四球を出したのだ。高めに浮く球が目立ち、試合後には本人も「力んでしまって抜け球も多くて」。久しぶりの実戦登板で感覚にズレがあった、とも。
一方で直球には手応えを感じた。「威力は秋より上がった実感があります。(打者を)押し込める感じがありました」。昨秋の戦いを終え、課題は直球のレベルアップだった。最速は昨夏前の練習試合で出した148キロ。常時では140キロ前後が多いが「指にかかった真っすぐをコースに決められたら打たれない自信はあります」と当時から話していた。そこから最終学年に求めたイメージは「少々甘くなってもとらえられない強さ」。この日の投球では快音を響かせられたケースもあったが「ピンチで抑えられた点が良かった」と振り返ったように、勝負所のストレートには力があった。

1年夏から今春まで4回の甲子園出場のチャンスを逃してきた。最後の夏に結果を残すためにも、春から勝負をかける
今年の高校生のドラフト戦線は現時点では主役が定まっていない。その中で主役候補の筆頭に寺島の名を挙げるスカウトは多い・・・
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