6月末日時点で首位行く広島に対し、勝ち越していたのは巨人とDeNAの2球団のみ(ともに6勝5敗)。しかも、対広島の防御率がヤクルト=6.03、中日=6.06、阪神=4.64と比較し、巨人=3.82、DeNA=2.45と強力打線を封じ込めており、この辺りに“STOP THE CARP”のヒントが隠されていそう。ここでは交流戦明け最初の顔合わせとなった7月1~3日のDeNA対広島3連戦(@横浜)を振り返るとともに、セ5球団の対抗策を探った。 DeNAの場合
前半戦の勝因 先発投手の奮闘
対広島の対抗策 サウスポーの積極起用
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点の取り合いになったら分が悪い。接戦に持ち込みたいところ
7月1日からの広島3連戦で1勝2敗と負け越し、横浜で“ビッグレッドマシンガン打線”を止めることはできなかった。初戦は先発の
井納翔一が味方の失策もあり、5回11安打5失点(自責点2)で敗戦。2戦目は
石田健大が粘投で今季6勝目を挙げたが、3戦目は
モスコーソが4回6安打6失点(自責点6)と右腕2人が強力打線に飲みこまれてしまった。
これで対戦成績は7勝7敗の五分。それでも互角の戦いを演じるDeNAが「ストップ広島」の急先鋒であることに変わりはない。
今季14試合を振り返ると、DeNは左投手が広島打線を抑えている(被打率=右投手.280、左投手.251)。2戦目で先発した石田健大(対広島1勝2敗)をはじめ、二軍で調整中の
今永昇太(2勝0敗)、
砂田毅樹(登板なし)をあえてぶつけても面白いだろう。それくらい打線には警戒が必要だ。とにかく大量点を許さないこと。広島はリーグトップの盗塁数を誇る機動力を生かしてチャンス拡大を狙ってくる。1戦目、2戦目で捕手・
戸柱恭孝が鈴木と田中の盗塁を刺し、足を封じ込めた。抑止力となる強肩捕手の存在は、対広島では大きなポイントとなってくる。
5月は先発投手がしっかり試合を作っていたため、広島相手に勝ち星を拾えていた。しかし、夏を迎え、先発投手は疲れを感じる時期だ。そんなときこそ
ラミレス監督が提唱する「凡事徹底」が大切だ。1戦目のようにミスをしていたら、試合には勝てない。ロペスがケガから復帰したいま、走る広島を追い上げる再スタートの準備は整った。
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梶谷隆幸。セ・リーグトップの打率を誇るカープ打線に打ち勝つのは容易ではない。キーマンとなるのは2年前の盗塁王・梶谷隆幸だ。不調だった打撃もようやく復調。塁上から広島・投手陣にプレッシャーをかけていきたい
巨人の場合
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