レギュラーに定着した2013年から3年連続でゴールデン・グラブ賞を獲得。俊敏なフットワークと強肩を生かした遊撃守備でチームを支えている今宮健太。目指すのは「日本一のショート」。高い理想を目指して歩みを進めている。
取材・構成=菊池仁志、写真=湯浅芳昭

目指すは日本一の遊撃手

　守備はプロ野球選手としてスタートしたときに、一番に考えたところです。「プロの世界、“打つ、守る、走る”で、どれか一つでもズバ抜けたものがあれば、一軍に上がる可能性が高くなる」ということを教わったとき、まず一つ、何かしら仕事をできるところを探そうと思いました。そしてそれは守備だな、と。

　1年目から当時、二軍監督だった鳥越(裕介)コーチなどに指導していただいて、2年目の11年からは一軍にも呼んでもらえるようになりました。今はショートを守らせてもらっていますが、当時はどのポジションでも守れるようにしようと考えていましたね。実際に小久保(裕紀)さんに代わって一塁を守ることが2年目の一軍での仕事でした。

　ショートで試合に出るようになって、今、思っているのはショートはチームでもすごく大事なポジションだということです。ショートを守る以上は、リーダーシップを取り、チームを引っ張る存在でなければなりません。僕はまだ、そういう存在になり切れていませんけれども、いずれショートでそういう役割をできる選手になりたいと思っています。


　そして、ショートをしっかりと守り切ることも意識しています。このポジションがコロコロ人が入れ替わるようではチームも安定しません。何歳までショートを守れるか分かりませんけれども・・・