高校生BIG4の一角としてドラフト1位候補に挙げられる寺島成輝。その注目左腕のチームメートである背番号「10」山口裕次郎なくして、今夏の甲子園出場はなかった。8戦を勝ち上がった大阪大会では背番号「1」と同じ4試合に先発し、24イニングで3失点の快投。強力ダブル左腕を擁した履正社高は、いわて国体で初優勝を成し遂げ、有終の美を飾った。「運命の日」まで1週間。そろってプロ志望届を提出した両サウスポーに、高校3年間を振り返ってもらうと同時に、不安と期待が入り混じったドラフトへの思いを聞いた。 取材・構成=谷上史朗、写真=太田裕史(インタビュー)、BBM 
左:寺島成輝、右:山口裕次郎
不安とワクワク迫る「運命の日」
──いよいよドラフトが近づき、気分も高まってきましたか。
寺島 最近よく聞かれますけど、変わらないです。当日は分からないですけど、それまでは変わらないと思います。
山口 頭にはいろいろと浮かんではきます。不安とか自信とか……。やっぱりどんな世界か、どれだけのレベルか、不安は結構あります。
寺島 それは行ってみないと分かりません。まずはドラフトで自分の名前を呼んでもらって、後はプロの世界に入ってからの話ですから。

夏の甲子園では3試合に登板した寺島。25回2/3を投げ22奪三振、自責点3、防御率1.05と評判どおりの投球を見せた
──あらためて、プロ志望はいつのタイミングで決めましたか。
寺島 はっきりは3年生になってからですけど、意識としたら1年の冬です。秋に背番号1をもらって、その後です。
山口 高校から直接プロへ行きたい気持ちは、履正社に来たときからありました。具体的になったのは、今年の春に結果を残すことができてからです。
──プロの世界のイメージは。
寺島 夏が終わってからプロ野球中継を結構見てますけど、投手のボールのキレも打者の技術も全然違います。裕次郎は見てないやろ?
山口 いやいや……(笑)。とにかくすごい選手ばかりの中で、もし指名されたら自分の力がどこまで通用するか。ワクワクもします。
寺島 ワクワクしてる感があまり見えないのが裕次郎(笑)。
山口 不安とワクワクと。

甲子園3回戦[対常総学院高]に先発した山口は2回途中で降板。とはいえ、大阪大会の投球は誰もが認めるところ。聖地での悔しさを次につなげる
──寺島投手は先の目標として、息の長い選手を目指す「
山本昌(元
中日)超え」といった報道も出ていました。
寺島 あれは記者の方からの質問に、「長く野球をやりたい」、そのためには「結果を残し続けないと」といった感じで答えただけなんですけど・・・
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