選手たちの人生を左右するドラフト会議。今年も悲喜こもごもの人間ドラマが見られたが、ここでは指名会場で“運命の1日”に密着した本誌記者が、その知られざる舞台裏をリポートする。 写真=小山真司、川口洋邦 
ドラフト会場横に設けられた特設の記者たちの控え室。モニターを見ながら12球団の指名の行方を固唾を飲んで見守った
現場で垣間見えたさまざまな人間模様
ドラフト会議開始4時間前。東京は品川にある会場に着くと、今年もすでに運営関係者たちが場内を慌ただしく動き回っていた。指名選手が発表される電光掲示版、場内照明の明るさをはじめ、お馴染みの「第1回指名選手、東京
ヤクルト……」といったテストアナウンスの音量調整が何度も繰り返し行われ、「運命の1日」を万全な体制で迎えるための準備がギリギリまで続いていた。

ドラフト開始4時間前の会場の風景。関係者は慌ただしくギリギリまで最終確認に追われていた
ドラフトは指名を待つ選手たちはもちろんだが“指名する側”にとっても特別な日。話を聞くとそれぞれの球団関係者はさまざまなゲンかつぎをしている。会場に来る前に必ずカツカレーを食べる、意中の選手の母校のグラウンドの砂を会場に持ってくる、その学校のスクールカラーのネクタイをしめて毎年臨む、などなど十人十色。ただ、ネクタイの色は他球団に指名選手や戦略が推測されてしまうという難点(?)もあるが……。
17時ジャストに始まった今年のドラフト会議・・・
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