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侍ジャパンからプロへ

【ドラフト候補】9月のカナダは“大フィーバー”必至 高校代表編

 

2年に1度、18歳以下の「野球世界一」を決めるワールドカップ。第28回大会はカナダ・サンダーベイで行われる。日本代表は過去2大会連続で銀メダル。今回こそ悲願の優勝を目指す。熱狂のグラウンドの一方で、スタンドには最終チェックのため、日本から多くのスカウトが現地へ訪れるはずだ。
取材・文=岡本朋祐

2013年、台湾で行われたU18ワールドカップにはNPBスカウトのほか、MLBスカウトも高校生の動きに鋭い視線を追っていた。今年9月のカナダにも多くのプロ関係者が視察に訪れるだろう/写真=早浪章弘


金属バットから木製へ「対応力」を確認する意義


 2017年の「ドラフト超目玉」と言われる早実・清宮幸太郎は1年時、甲子園で2度の涙を流している。4強へ進出した1年夏、準決勝(対仙台育英高)で敗れると「生まれ変わって野球ができるなら、この上級生(3年生)の皆さんと野球がやりたい!」と号泣した。それから約20日後、地元・日本で開催されたアメリカとのU-18ワールドカップ決勝で惜敗(1対2)。1年生で唯一、選出された怪物は大会を通じ四番も任されたが、27打数6安打2打点と本来の実力を出し切れず、決勝も1安打に終わる。試合後は目を真っ赤にさせ「何も貢献できず、迷惑を掛けてばかりで申し訳ないです。四番が打てないとこういうことになる。また世界一を目指して、チームの軸として、いずれがこの舞台に戻ってきたい」と、雪辱を固く誓っていた。

2015年、日本開催だったU-18ワールドカップで早実・清宮は1年生で唯一出場[中央。残り19人は全員3年生]。甲子園で行われた決勝でアメリカに惜敗[1対2]し、怪物は悔し涙を流した/写真=毛受亮介


 昨夏のU-18アジア選手権(台湾)も、清宮は候補の一人だった。しかし、早実における新チームで主将に就任したことも考慮され、侍ジャパン入りは見送られた背景がある。

 迎えた最終学年。日本高等学校野球連盟は6月16日、9月にカナダで行われる第28回WBSC U-18ワールドカップの高校日本代表第一次候補選手30人を発表した。同連盟の技術・振興委員が今春のセンバツと、春の大会を視察。東京で秋春連覇へ導いた清宮は、関東大会を通じて公式戦7本塁打。高校通算でも103本(西東京大会開幕時点)と、文句なしでの選出となった。最終的には夏の甲子園期間中(8月7日開幕)に20人に絞られ、同大会不出場組も対象。侍ジャパンU-18代表は、ワールドカップで13、15年と2大会連続準優勝。今大会も「最強高校ジャパン」が確認されており、ただ一人の経験者である清宮の“復帰”は、有力と言っていいだろう。

 清宮のほかにも、ドラフト候補の球児が名を連ねるにあたり、NPBスカウトの動きが気になる。特に野手は金属バットではなく木製を使用するため、「対応力」は現場で確認したいところだ。また、自チームではなく、海外という不慣れな環境では“素顔”をのぞかせる場面がある。プレー以外にも視察の意義は大きい。

 なお、清宮は進路を明言しておらず、仮に代表入りすれば、9月10日の大会後以降に結論は先延ばしされる可能性もある。進学でなく「ドラフト対象選手」のままならば、カナダは“大フィーバー”が必至だ。

第28回WBSC U-18ワールドカップ
高校日本代表チーム第一次候補選手一覧


投手
丸山和郁 (3年、前橋育英)
金久保優斗 (3年、東海大市原望洋)
櫻井周斗 (3年、日大三)
久保田蒼布 (3年、藤枝明誠)
竹田祐 (3年、履正社)
徳山壮磨 (3年、大阪桐蔭)
西垣雅矢 (3年、報徳学園)
平元銀次郎 (3年、広陵)
安田大将 (3年、東海大福岡)
三浦銀二 (3年、福岡大大濠)
川端健斗 (3年、秀岳館)
捕手
福永奨 (3年、横浜)
中村奨成 (3年、広陵)
古賀悠斗 (3年、福岡大大濠)
村上宗隆 (3年、九州学院)
内野手
湯浅大 (3年、健大高崎)
鯨井祥敬 (3年、東海大市原望洋)
清宮幸太郎 (3年、早実)
野村大樹 (2年、早実)
井上大成 (3年、日大三)
鵜飼航丞 (3年、中京大中京)
太田英毅 (3年、智弁学園)
小園海斗 (2年、報徳学園)
外野手
植田拓 (3年、盛岡大付)
鈴木萌斗 (3年、作新学院)
増田珠 (3年、横浜)
伊藤康祐 (3年、中京大中京)
福元悠真 (3年、智弁学園)
藤原恭大 (2年、大阪桐蔭)
西浦颯大 (3年、明徳義塾)
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