特集の最後は、「継承」をキーワードにしながら、広島の前回の連覇、さらにそこまでの流れを振り返ってみたい。広島ほど、この二文字がふさわしい球団はない。 80年日本シリーズを制し2年連続日本一を達成した古葉監督
「終盤になって少々もたついた感じの広島だったが、中盤までの豊富な貯金がものを言って、楽な戦いに終始した1年だった。 多くの人が『カープの黄金時代』という。打線はアブラの乗り切った打者の群れ、投手陣はベテランと若手の巧みなミックス。加えてそつのない守り、鮮やかな機動性……」 これは、今季の広島優勝を想定した原稿ではない。1980年連覇を飾ったシーズンの本誌の記事の一部を要約したものだ。違うとしたら今季の投手陣が若手主体というところくらいか。79、80年と広島はリーグ連覇。
巨人以外のセ・リーグのチームの連覇は、このときと2010、11年の
中日だけだ。
75年の歓喜の原動力
1950年の2リーグ分立時、特定の親会社を持たず、行政も絡んだ市民球団として誕生も、草創期は資金難で何度も球団消滅の危機に見舞われた。それでも広島市民、広島県民の必死の支えもあって存続。ただ、成績は、なかなか低迷から抜け出すことはできなかった。
浮上のきっかけとなったのが・・・
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