2年目の昨季、チームトップの11勝をマーク、ポストシーズンでも安定感のある投球が際立った。秋には侍ジャパンのユニフォームをまとうなど、今永昇太は、リーグを代表する左腕の一人と言ってもおかしくないだろう。石田健大とともに、投手陣をけん引する立場にある今季、語る言葉からは自覚と責任感があふれていた。 取材・構成=滝川和臣、写真=小山真司 
取材は宜野湾キャンプで行った。遅くまでみっちりと練習漬けの日々だ
プロ3年目のシーズン 変える部分、変えない部分
──今季は「15勝」を目標に掲げるなどチームを引っ張るという意識が感じられます。どんな気持ちでキャンプに臨まれていますか。
今永 昨年できたことが今年もできる保障はまったくなく、同じことをやっていては昨年よりも勝てないと感じています。まずは自分が「変化」しないと「進化」できません。自分の中で「進化」を求めて変わろうかなと考えています。
──相手打線が対策を練ってくる中で、変化することが必要だと。
今永 変わることを怖がっていたら前に進むことはできません。でも一つ忘れてはいけないのは、今持っているものの底上げもしっかりやっていくこと。底上げをしながら、新しいことに挑戦しています。大きな幹があって、そこに枝葉が付くイメージです。今、習得しているパワーカーブなどはオマケの部分。あくまでも土台となる幹をしっかりさせることが最低条件ですね。
──今永投手にとっての幹とは何ですか? ストレートの質ですか?
今永 真っすぐ待ちの打者に対する投げどころ(どこに投げるか)です。そこで痛打される場面が多かった。質のいいストレートを投げていれば絶対に打たれないかといえばそうではありません。真っすぐを待っている打者であれば少し甘いストライクゾーンにいけば弾き返されてしまう。投げどころを間違えない技術を磨いていくことが幹になっていきます。
──具体的に投げどころとは?
今永 コース、高さのどちらかを・・・
この続きはプレミアムサービス
登録でご覧になれます。
まずは体験!登録後7日間無料
登録すると、2万本以上のすべての特集・インタビュー・コラムが読み放題となります。
登録済みの方はこちらからログイン