
悔しがる内藤。名勝負ではないが、忘れられない光景だ
開幕戦を「単なる143試合の中の1つ」と淡々と言う人がいれば(130試合の中の1つと言っていた時代が長かったが)、「143分の1ではない。特別なもの」と言う人もいる。ただし、前者にしても、言葉にはしないが、“そう自分に言い聞かせている”と心の中で続けている人がほとんどだと思う。
開幕戦の名勝負は多いが、1958年4月5日、後楽園球場で行われた国鉄-
巨人戦が、その頂点と言っていいだろう。当時プロ野球以上の人気を誇った東京六大学のスーパースター、立大出身の新人・
長嶋茂雄が、全盛期にあったプロ野球史上最強のエース、
金田正一と対決し、4打席連続、すべて空振り三振とド派手な玉砕。それが“長嶋伝説プロ野球編”のプロローグにもなった。
金田もそうだったが“開幕投手”という名誉に燃えた男たちも多い。もともとプライドが高い投手という“人種”。その中のトップであるエースの証しが開幕投手だ。燃えないわけがない。阪急で、12年連続、その役をこなした
山田久志は言う・・・
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