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誤算?必然? 12球団の焦点

阪神・四番の絶不調と一番の低出塁率、中継ぎ陣がまさかの投壊。阪神が首位に立てない3つの理由

 

開幕8連勝の西武が首位を走り、前年最下位のロッテが3位に食い込むパ・リーグ。空前の大混戦となっているセ・リーグでは、8連勝のDeNAが首位に立った。果たして、いま12球団に何が起こっているのか。今回は“春の陣”の焦点を徹底検証する。
写真=BBM ※成績は4月15日現在

期待の四番として入団したロサリオだったが、まさかの打率.222の大不振。打線を分断している


開幕2カードで3勝2敗の上々のスタートを切ったかと思ったが14試合を終了し7勝7敗の貯金「0」で4位。開幕前に「優勝」を口にした金本監督だったが、現段階で3つの大誤算が生じている。

【理由その1】期待の四番が大不振


 14試合を終了しチーム打率.230はリーグ最低。5位にいる中日が.238とその差は小さいがこの打率低迷はまさかの展開だ。貧打線の大きな要因の一つは、四番に座るロサリオの大不振だ。打線自体も不調で4月14日の試合が終わった時点で30イニング適時打なしという状況だった。

 14日のヤクルト戦(甲子園)でロサリオは4回裏無死一塁から投ゴロ併殺打。6回無死一塁では空振り三振。さらに8回裏無死一、二塁で三ゴロ併殺打だった。4回は無死一塁で安打が出れば先制のチャンスであったし、6回は1点を先制された後の反撃機会。そして8回裏は打点を挙げるチャンスだった。それを寸断してしまいチームは完封負け。四番の絶不調を象徴する試合となった。この時点で打率も.204まで下がりどん底に。キャンプ中の対外試合では打ちまくっただけにそのギャップは大きい。メジャー71本塁打、韓国球界で2年連続3割、30本塁打、100打点以上と実績抜群で、いわゆる鳴り物入りでの入団。キャンプ中の打撃を見た金本知憲監督は「打てない状況になっても使い続けたいスイング」と言っていた。その言葉どおり現在は四番に据えている。

 そのロサリオの打率は.222で長打率は.296、出塁率.271と四番としてはとても合格点を与えられない。三番の糸井嘉男が打率.364で出塁率.533。五番の福留孝介が打率.333の出塁率.434と好調なだけに阪神打線は四番で分断されている状況。これを打開するにはロサリオの復調をじっと待つのか、これ以上負けられないと判断し、打順を降格させるのか、金本監督の判断に注目したいところだ。

【理由その2】一番打者の出塁率の悪さ


オープン戦で結果を残し一番に起用された高山。もともと積極的に打つ打者だけに安打が出ないと出塁率も上がらない


 打線での懸案事項は四番問題だけではない。一番打者の出塁率の低さもまた、得点力不足の要因にもなっている。ここまで総得点「38」はリーグ最下位。一、二番の打率が.214と.260とかなり低いのだ。これでは得点機会を作れていないのと同然。三番、五番の調子が良くても多くの打点を挙げられない。

 今季一番には高山俊が12試合、俊介が2試合で先発出場している。まず俊介は2試合ながらいずれも安打なし、四死球なしの打率、出塁率ともに.000。一方、高山は12本の安打を放ち二塁打が3本ある。三振も8つと少ないほうではあるがもともと積極的に打つ打者だけに四死球が3つしか取れていない。広島の一番・田中広輔は高山とほぼ同じの打率.233(高山は打率.240)ながら四死球10で出塁率.343。打線が好調なヤクルトの一番・山田哲人も打率.250ながら出塁率.408(四球15)だ。いずれにせよ、高山の出塁率.283は一番としては物足りない。

 糸井、福留のベテランが好調の中、高山やロサリオのほかに六番起用の多い大山悠輔や八番の梅野隆太郎が打率1割台と打線が線にならない状況があるが、それでも打線の核になる一、四番の低調さが、そのまま阪神の低迷につながっているようだ。


【理由その3】最強リリーフ陣がまさかの……


 今季も投手防御率はリーグ2位(2.88)と安定感抜群に見える。しかし、昨年と明らかな違いがある。それはリリーフ陣の防御率の悪さで、7敗中5回の逆転負けを喫している要因になっている。昨年は先発陣を助ける形で、リリーフ陣が12球団最高の防御率2.64を誇った。それがここまで3.56とまさかの状況だ。


 今季特に目立つのは、四球と暴投の多さだ。イニング数だけで見ると先発陣のほうが長いイニングを投げているのだが、四球はほとんど変わらず、暴投は多い。安定感抜群だったはずのリリーフ陣が制球面で不安定な状況が続いている。

 攻撃陣に不調な選手が多く、少ない点しか取れない状況で先発陣が踏ん張るも、中継ぎ陣で点を奪われ逆転を許すという負のスパイラル状況が続く。13年ぶりの優勝を狙うには、先にも述べたが、打線と中継ぎの復調を願うしかない。もしくは金本監督の大きな決断が必要になってくるかもしれない。

昨年の最優秀中継ぎ投手でセットアッパーとして安定感抜群だったマテオ[写真中央]までもイニング中で途中降板するなど、中継ぎ陣が安定していない

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