精度の高い変化球は、球界屈指の呼び声が高い。決して球種が多いわけではないが、それぞれを自在に操れるまで高めてきた。独特な感性を持つ岸孝之が、3球種の握りを特別公開。右腕が展開する「変化球ワールド」に触れてみたい。 取材・構成=阿部ちはる 写真=桜井ひとし、井沢雄一郎(インタビュー)、BBM 【PROLOGUE】全球種で幻惑する投球
緩急を駆使し打者を翻ろうする
楽天の岸孝之は、7月22日現在、リーグ2位の防御率を誇る(2.23)。そして奪三振数は
則本昂大に次ぐ2位(111)。特にカーブ、チェンジアップでの三振率が高い。これはストレートとのコンビネーションによって緩急をうまく使えているからこそである。そこで今回は、全球種の握りを紹介しながら打者を惑わす岸の変化球を徹底解剖していく。
現在持っている球種はストレートのほかにカーブ、スライダー、チェンジアップだ。変化球を練習する際、「ストレートと同じ腕の振りで、としか思ってない」と岸。これが非常に重要なキーワードとなる。それを実現するための工夫が握りに詰まっているため、よく見るとほかの投手とは少し違った握りをしていることに気づくはずだ・・・
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