こんな姿を1年前に予想できただろうか。「96敗」という屈辱から再起を果たしたスワローズ。チーム内に起こった明らかな変化、3年ぶりのCS進出、そして突破への最新事情をリポートする。 ※数字は9月15日時点 
ドラマチックな勝利も多かった。現在は一番打者の坂口は、あらゆる打順に適応した
屈辱的な昨季からチームが「変貌」
「奇跡のようなゲームだった」
9月4日の
中日戦(神宮)の試合終了直後、記者に囲まれた
小川淳司監督は興奮冷めやらぬまま、素直な思いを吐露した。3対9で迎えた9回。代打・
武内晋一が4年ぶりの本塁打となる2ランを打って打線に火をつけると、
坂口智隆、
青木宣親、
山田哲人がつないだ。8対9の二死一塁からは、この日昇格したばかりの
大引啓次が同点二塁打を放った。
そして迎えた延長11回に
上田剛史の3ランでサヨナラ勝ち。なかなか結果が出ない中で、腐らず猛練習を続けてきた上田は「代打でも打てなくて、それでも毎日(早出から)打撃コーチや宮本(
宮本慎也)ヘッドコーチが手伝ってくれて、恩返しができて良かった」と感慨に浸った。主力、控え、ベテラン、若手。首脳陣も含めたチーム全体が見せた執念。来季の続投が明らかになったその日に劇的な白星を手にした小川監督は「粘って、みんなが食らいついてくれた。順位はCSを狙える位置。そこで終われれば」と誇らしげだった。
昨季は球団ワーストの96敗を喫し、最下位に沈む屈辱的なシーズン。「再起」をテーマに掲げ、小川新監督以下、
ヤクルトの黄金期を支えた宮本ヘッドコーチ、現在の
広島を常勝チームに作り上げた
河田雄祐外野守備走塁コーチと
石井琢朗打撃コーチを加えた。勝ちを知る首脳陣の下、チームはたくましく変貌を遂げた。
小川監督が就任当初から言い続けている・・・
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