ここからは平成の移籍の歴史を球団別に見ていく。豊富な補強資金で大物の獲得を繰り返すチーム、逆に流出ばかりが目立つチームといろいろだ。現存の12球団に加え、オリックスと吸収合併した近鉄についても、別出しで紹介する。 (写真キャプションの「移籍」は他球団への移籍) 昭和63年、1988年限りで南海がダイエーに球団経営を譲渡。平成元年(89年)からは拠点を福岡に移した。平成5年(93年)、“球界の寝業師”の異名を取る
根本陸夫監督就任後、戦力の入れ替えが活発化し、同年オフには
佐々木誠、
村田勝喜、
橋本武広と
西武・秋山幸二、渡辺智男、内山智之との3対3のトレードを行った。九州・熊本出身の秋山は新天地でもチームリーダーぶりを発揮し、引退後には監督にもなっている。
翌6年(94年)オフには、同じく西武黄金時代の担い手だった現監督・
工藤公康、
石毛宏典のFA2人を獲った。ほかFA権による移籍選手の中には、5年オフに日本球界で初めて権利行使し移籍となった
松永浩美(福岡出身)や22年(10年)オフの
内川聖一(大分出身)らがおり、ドラフト同様、地元九州出身選手中心の補強戦略は変わらない。

内川聖一[平成22年オフ入団]
11年(99年)、福岡移転後初優勝から常勝軍団へと変貌を遂げる中、衝撃が走ったのが、15年(2003年)オフの
小久保裕紀の
巨人への無償トレードだ。4年ぶりの日本一を果たした同年、故障で戦力にはならなかったが、中心選手の無償でのトレードは謎でしかなかった。その後、小久保は18年(06年)オフにFA権行使で古巣復帰を果たしている。

小久保裕紀[平成15年オフ移籍、18年オフ復帰]
現在の主力は、ほぼ生え抜きとなっているが、17年(05年)、“
ソフトバンク”となって以降、孫正義オーナーは「世界一」を目標に掲げ、29年(17年)、
ロッテから
アルフレド・デスパイネを獲ったように、ここぞのときは潤沢な資金を惜しまず使い、積極的な選手獲得をしている。