かつてはMLBマリナーズでイチローともプレーした。2015年に巨人からDeNAに移籍すると、技術、メンタルの両面で、若いチームのお手本となっていった。「チャモ」の愛称で親しまれる今季36歳を迎えるベテラン助っ人の頭の中は、個人の成績よりもチームのことでいっぱいのようだ。 取材・構成=滝川和臣 写真=矢野寿明(インタビュー)、BBM 通訳=天野祥 
昨年はケガにより戦線離脱も経験。今オフは体づくりにも時間を割いた
51年ぶり記録更新。一塁手守備機会無失策
その存在感は年々増すばかりだ。バットでは重量ベイスターズ打線の中核を担い、一塁の守備では華麗なグラブさばきで3年連続ゴールデン・グラブ賞を受賞する。そして何より若手選手へのフォロー、チームの雰囲気づくりを意識する姿勢は、ラミレス監督、キャプテンの筒香嘉智と並んで誰からも信望が厚く、文字どおりチームの屋台骨を支えている。 ──交流戦を終えて、チームの雰囲気はどうですか(7月4日取材)。
ロペス 状態はすごく上向きだよ。勝利を重ねられているし、ベンチの雰囲気はとてもいいね。4月に10連敗していたころは、負けが続くうちにチーム全体がプレッシャーを感じ始めて、自分たちの野球ができなくなっていたんだ。今は勝っているということもあり、ベイスターズらしい明るく、楽しく、リラックスしてプレーできているよ。勝利というものは、チームに大きな影響を及ぼすものだね。
──自身の打撃についてはいかがでしょうか。
ロペス 満足できる部分もあるし、できない部分もある。打率が低いのを何とかしたいと思っているよ。でも数字を追いかけ始めるといいことはないので、あまり気にすることなくチームの勝利に貢献することだけを意識して打席に立つようにしている。ベイスターズをプレーオフ、優勝に導くことが最大の目標だ。それに向かって1戦1戦プレーしていくことが大切であって、一人の野球人としてシーズンが終わって振り返ったときに、いい数字がついてくるようにハードにプレーするだけだね。
──6月28日の
広島戦(横浜)では2本塁打。筒香嘉智選手、ソト選手の主軸3選手合わせて5本のアーチが飛び出しました。
ロペス 自分だけじゃなくて、ほかの2人も打って一人ひとりの状態が上がってきていることを感じるよ。あの日は大量得点を奪うベイスターズらしい展開だった。チームは宮崎(
宮崎敏郎)を含めたパワーヒッター4人を売り出してはいるけれど、神里(
神里和毅)、
大和、
伊藤光らの・・・
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