巨人の18歳ルーキーにも注目してほしい。入団は育成ながら、わずか半年で支配下昇格(高卒育成新人の1年目昇格は球団史上初)。8月末日時点でイースタン打率&安打数トップの打撃が最大の魅力で、近未来のクリーンアップと期待される。一軍昇格&デビューを果たしたばかりの若きスラッガーの頭の中を見ていこう。 ※成績・記録は9月1日時点 取材・構成=坂本匠、写真=小山真司(インタビュー)、佐藤真一 
一軍では3試合に出場しているが、打撃用手袋にはまだ「009」の刺しゅうが
18歳で一軍デビュー
待望の瞬間が訪れたのは、8月31日の阪神戦(甲子園)、9回二死の場面だ。29日の広島戦(東京ドーム)の7回に、左翼守備に就いて一軍デビューは果たしていたものの、この試合では打席は回ってこず。一軍初打席はデビュー2戦目、健大高崎高2年時のセンバツで2本の満塁弾を放つなど相性の良い甲子園だったが、結果は2球目の148キロ直球をフルスイングしての一塁ファウルフライ。イースタンのリーディングヒッター(打率.349=同日時点)の初安打はお預けとなった。 ――結果は残念でしたが、一軍初打席はファームでの打席と同様に、ファーストストライクをしっかりと振っていきました。
山下 打席に入る前から積極的にいくことを意識していました。直球が来たので、思い切って振りにいったんですが、うまくとらえることができなくて悔しいです。
――高校時代に2本のアーチを架けている甲子園ということで、期待したファンも多かったと思います。
山下 球場の雰囲気は、同じ甲子園なのに、高校時代とは全然違うものでした。練習して次は打てるように頑張りたいと思います。
――8月28日の広島戦(東京ドーム)で今季2度目の一軍昇格を果たしました。1度目(※8月2日に昇格、5日に抹消)の昇格時とはチームの置かれている状況が異なっています。マジックが点灯中。優勝へ向けて盛り上がりを感じるのでは。
山下 前回は
DeNAとの3連戦で3連敗した3日間でした。チームは結果的に6連敗で、2位のDeNAとゲーム差を詰められているところで……(8月6日で0.5差)。今回昇格した初日(28日)は試合には出られなかったんですが、ベンチでチームの初勝利を迎えられて、「一軍の勝ちって、こんなにもうれしいものなんだな」と感じました。ベンチの雰囲気はもちろん良いですね。
――前回昇格時は出番のないまま二軍に戻っていただけに、今回の昇格では、心に期するものがあったのではないですか。
山下 前日の夜に電話で「明日(28日)からドームに……」と連絡を受けました。二軍では良い状態をキープしていましたし、何としても出場の機会をつかんで、アピールができたらな、と思っていました。ただ、初めて一軍に呼ばれたときも、試合には出られなかったですけど、これまで・・・
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