契約更改交渉や年俸調停、プロ野球選手のお金にまつわる話題には事欠かない。知られざる球界マネー「12」の真相について、かつてはプロ野球で、そして現在はユーチューバーとして稼いでいる高木豊氏に聞いた。 
夢のあるお金をつかめ!
Q1.「推定年俸」ってどこまで合っている?
A1. だいたい合っているかな これは契約更改を終えた後、選手が記者会見を開いて、そのやりとりの中で数字が導き出されるものですよね。大きな開きはないんじゃないかと思います。ただ、金額をはっきり言う人、実際よりも多く言う人、逆に少なく言う人と3パターンありますよね。
見栄っ張りの人は多く言うだろうし、「どうせ税金を払うし、バレるだろ」と思えばはっきり言うだろうし。中には「これだけの成績を残したのに何で?」と同情を買うために、少なく言う人もいるでしょうね。あまり多く言うと、「アイツ、こんなにもらっているのかよ」と、周囲の見る目が気になる人は少なく言うかもしれません。でも、プロ野球選手は個人事業主ですし、この金額は自分が成し遂げた成果ですから。金額でほかの選手と競り合ってもしょうがないんです。だから、私は特に隠すことはしませんでした。
Q2. 契約金、年俸はどのように支払われる?
A2. 年俸は12分割です これは球団によって違うんじゃないですか。契約金は12月末にまず半分振り込まれ、残りを1月末に振り込まれたりする。一括で支払われるところもあるでしょうね。年俸については12等分され、いわゆる“月給”として支払われます。
契約金を何に使ったか? それは覚えてないですね。結婚するまでお金は親が管理していたので。社会人を経由していれば違うんでしょうけど、大学を出たばかりの若者が大金を握ったら、すぐに使ってしまうでしょうから(笑)。使い道は、車を買ったり、お世話になった高校、大学に洗濯機や野球用具を贈ったり。そうやってちょこちょこ使っていれば、いつの間にかなくなっていましたね。
Q3. 寮費は1カ月いくらだった?
A3. 3万円ほどだったはず 大洋では大卒なら2年間、寮に入ることが決まりだったんですけど、プロ1年目、私はシーズンを通して一軍にいることができたので、1年で出ることができました。寮費は月に3万円ほど払っていたと思います。遠征時は別ですけど、横浜で試合があるときは寮に食事が用意されていたので、外でお金を使うことはほとんどなかったです。まだレギュラーでもなかったので、とにかく練習をしなくてはならなかった。遊んでいる余裕なんてなかったですよ。私としては、大学を出て3年で芽が出なかったら、やめるつもりでいたので。
次の日が完全オフだったりすれば、飲みに行くことはたまにありました。でも当時はお金のこととか、何が欲しいとか、そういう思いはまったくなかったです。とにかく野球に必死でしたね。
Q4. プロ野球選手はなぜ高級車に乗るの?
A4. 自分の体を守れるから 一軍で試合に出られるようになると、「カッコいい車に乗りたいな」という欲求が芽生え・・・
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