学ぶ姿勢を崩さない──。メジャー通算282本塁打を誇り、2013年にはシルバースラッガー賞に輝くなど実績は十二分。“大物助っ人”と言われる男だが、キャンプから日本野球に対応しようと汗を流している。それでも、培ってきた自らのスタイルは不変だ。野球に対しての情熱を胸に、チームの勝利のためにバットを振る。 取材・構成=鶴田成秀、写真=佐藤真一 チームを知りつつスタイルを貫く
「Nice to meet you!」。インタビュールームに現れると、明るく言葉を発した。そんな明るいキャラクターで、積極的にナインとコミュニケーションを図ってチームに馴染(なじ)み、キャンプ中盤まで紅白戦に出場しない中でもチームメートの動きを熱心にチェック。新助っ人の言動からは「大好きなんだ」と話す野球への“情熱”がにじみ出る。 ──紅白戦を観戦していましたが、何を注視して見ていたのでしょうか。
ジョーンズ みんなが、どんなプレーをするか知りたかったんだ。例えばランナー一、三塁の状況で、どういう打撃をするのかなってね。自分のエゴを捨て、チームのためにどんなバッティングをするのかを見たかった。素晴らしかったのはアダチ(
安達了一)が、2ストライクに追い込まれてから強振して三振するんじゃなくて、きっちりとセンター返しの打撃をしていたことさ。そうすることで、守りにミスが生まれることもあるからね。
──自分の前後の打者を知ること、走者となっても打者の特徴を知ることは、瞬時の判断には欠かせません。自身がプレーするうえでも知っておきたかった、と。
ジョーンズ そのとおりだ。ただ、スプリングトレーニングでは、そのことを頭に入れて、チームメートのことを見ていたわけではないんだ。まずは、とにかくチームメートのことを知りたかった。オカダ(
T-岡田)、ヨシダ(
吉田正尚)は、打球の飛距離があるから、ケースによっては長打を狙っている。ほかの選手は、ランナー進めるバッティングを心掛けているとかね。みんなの特徴を知り、チームのことを理解したかった。それに、日本の野球のこともね。ゲームのスピード感も見ておきたかったんだよ。
──そのスピード感など、日本の野球はイメージどおりですか。
ジョーンズ 実際の試合は、これからだけれど、スプリングトレーニングは聞いていたとおりだね。というのも・・・
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