初安打がホームランとド派手なデビューを飾りながら、以後、不振のどん底で二軍落ちもささやかれた。それでも森祇晶監督の我慢の采配もあって、調子が急上昇。四番にも座り、チームの優勝に貢献した。 
初安打がホームラン。塁を回りながら大きくジャンプした
森監督の我慢の起用
「まずは豊田さんを抜きたい。それと王さんの868号です」
入団会見で18歳の
清原和博はそう言い切った。高卒の本塁打記録、西鉄ライオンズの
豊田泰光の27本塁打、当時の
巨人監督でもあった、
王貞治が持つ、通算世界記録868本塁打だ。
本気だった。あこがれの巨人は自分ではなく、PL学園高の盟友・
桑田真澄を1位指名した。裏切られた思いから大粒の涙を流したが、
西武入団を決めたときから、逆に「見返したる」という強い思いが生まれた。
監督は森祇晶新監督。類(たぐい)まれな才能を持った新人は、大きなギフトであり、課題でもあった。高卒新人野手が1年目から活躍する例はほとんどない。それでも清原人気を期待する球団の意向もあり・・・
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