
一軍帯同で淡々とメニューを消化。ノースロー調整が続く/写真=井沢雄一郎
開幕一軍“帯同”と異例のシーズンイン。最速163キロを誇る
ロッテの黄金ルーキー・
佐々木朗希は当初、練習試合での実戦デビューを予定するも疲労が原因で登板が見送られ、ノースロー調整が続く。「一軍の雰囲気も感じながら成長していってもらいたい」と
井口資仁監督は理由を明かし、
吉井理人投手コーチの下で調整法などの“英才教育”を受けている。
試合前には外野フェンス沿いを走り込み、一軍投手陣ともにトレーニングを行い体づくりに終始。黙々と汗を流す右腕だが、1年目の目標は「1勝を挙げること」。今春キャンプから地に足を着けて調整を続けていけるのは「5年目には沢村賞を獲(と)れる投手になりたい」と先を見るからこそ。実戦デビューが見えぬ中でも焦ることがないのは、1年目の先まで未来図を描いて進んでいるからにほかならない。
とはいえ“デビュー日”は気になるところだ。まずはファームでの登板となれば、一軍帯同もなくなるだけに“デビュー間近”も分かるはず。一方で球団は7月12日には今季のロッテ浦和でのイースタン全試合を無観客で行うことを決定。“観衆の前で本拠地デビュー”のプランを考えているのならば、帯同し続けた末に“一軍デビュー”の可能性もあるのだろうか。いずれにしても“令和の怪物”の一挙手一投足から目が離せない。デビューを待った分だけ、楽しみはふくらむばかりだ。