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狙え!新人王

混戦?ぶっちぎり!? 編集部厳選!歴代新人王レース

 

川上憲伸高橋由伸がハイレベルな新人王争いを繰り広げた1998年以外にも生きのいい若手が躍動したシーズンはたくさんあった。その中から厳選して紹介しよう。
写真=BBM ※★=新人王、成績の赤字はリーグ最高、票は得票数

【1987年パ】史上最高トレンディーエース対決



★近鉄・阿波野秀幸(141票) 32試15勝12敗0S、防2.88 vs
日本ハム西崎幸広(51票) 30試15勝7敗0S、防2.89

 大卒1年目同士、その甘いマスクから“トレンディーエース”と呼ばれた2人が高次元の争いを繰り広げた。ともに開幕から先発ローテ入りを果たし、15勝、防御率もほぼ同じ。しかし、結果は大差で阿波野に軍配が上がった。その舞台裏を西崎がこう振り返っている。「僕が15勝を挙げた時点で、もう新人王の投票は締め切られていたらしい。つまり、ヒデ(阿波野)が15勝、僕が14勝のところで判断されたんですね」。新人王を逃した西崎には「パ・リーグ会長特別賞」が贈られた。

西崎幸広


【1990年セ】きらりと光った社会人出身の3人



中日・与田剛(102票) 50試4勝5敗31S、防3.26 vs
広島佐々岡真司(46票) 44試13勝11敗17S、防3.15 vs
ヤクルト古田敦也(0票) 106試70安3本26点1盗、率.250

 社会人から入団した3選手が印象的な活躍を見せた。特に中日の与田は157キロの剛腕で抑えに抜擢されると新人最多(当時)となる31セーブで、最優秀救援投手のタイトルを獲得。13勝の佐々岡、ヤクルトで野村克也監督の目にとまり、正捕手となった古田を上回った。

【1990年パ】野茂がいなければ、俺が新人王だった……



★近鉄・野茂英雄(126票) 29試18勝8敗0S、防2.91 vs
近鉄・石井浩郎(2票) 86試79安22本46点1盗、率.300 vs
西武潮崎哲也(1票) 43試7勝4敗8S、防1.84 vs
日本ハム・酒井光次郎(0票) 27試10勝10敗0S、防3.46

 新人ながら最多勝、最優秀防御率など投手タイトル4冠の野茂がぶっちぎりのシーズンではあったが、リーグV&日本一の胴上げ投手となった潮崎、22本塁打の石井浩、スローカーブを武器に2ケタ勝利の酒井の活躍も光り、90年はセパともにルーキーが大豊作だった。

【2000年セ】史上初!首位打者と新人王のダブル受賞



★横浜・金城龍彦(178票) 110試145安3本36点8盗、率.346 vs
巨人高橋尚成(5票) 24試9勝6敗0S、防3.18

 プロ入り2年目の金城が驚異的なペースで安打を重ね、一時は打率が4割を超え話題となった。最終的には、史上初の首位打者と新人王のダブル受賞。対抗馬の高橋は9勝6敗の好成績。日本シリーズでは初登板初完封するも投票は締め切り後、選考には反映されなかった。

【2002年セ】2ケタ勝利左腕の対決制球力が決め手に



★ヤクルト・石川雅規(161票) 29試12勝9敗0S、防3.33 vs
横浜・吉見祐治(37票) 27試11勝8敗0S、防3.64

 2人の左腕が争った。石川は開幕先発ローテ入りすると安定した投球で勝ち星を重ねた。精密機械のような制球力はルーキーイヤーから健在で与四球率1.46をマーク。2年目の吉見も5完投を含む2ケタ勝利をマークしたが好不調の波があり、それが投票に反映された形だ。

【2003年セ】大卒3選手による三つ巴の争い



★巨人・木佐貫洋(135票) 25試10勝7敗0S、防3.34 vs
広島・永川勝浩(45票) 40試3勝3敗25S、防3.89 vs
横浜・村田修一(15票) 104試74安25本56点3盗、率.224

 大卒ルーキー3人が好成績を残したシーズン。伸びのある真っすぐとキレのある変化球で2完封を含む7完投で10勝を挙げた木佐貫が選出された。永川も開幕直後からクローザーを任され25セーブ。村田は打率こそ低かったものの、25本塁打を放って票を集めた。

【2003年パ】ダイエーVに貢献チームメートバトル



★ダイエー・和田毅(134票) 26試14勝5敗0S、防3.38 vs
ダイエー・新垣渚(0票) 18試8勝7敗0S、防3.34

 前年秋のドラフトで自由獲得枠で入団した和田と新垣が堂々の投球を見せ、序盤から先発ローテの軸となった。新垣は7月までに8勝を挙げるも、8月に足を痛めて戦線を離脱。以後は未勝利に終わった。シーズンフル稼働で8完投14勝の和田が満票で新人王に選ばれた。

【2007年パ】勝敗はまったく同じも大差でマー君に軍配



楽天・田中将大(163票) 28試11勝7敗0H0S、防3.82 vs
西武・岸孝之(5票) 24試11勝7敗0H0S、防3.40

 勝敗はまったく同じ。防御率は岸のほうが上回っていた。にもかかわらず、田中が大差をつけて1999年の松坂大輔以来となる高卒1年目での新人王に輝いた。田中のほうが奪三振で54、投球回数で30イニングも岸を上回っており、さらに高卒ルーキーという点が評価された。

【2013年セ】3投手2ケタ勝利の超ハイレベルな争い



★ヤクルト・小川泰弘(252票) 26試16勝4敗0H0S、防2.93 vs
巨人・菅野智之(13票) 26試13勝6敗0H0S、防3.12 vs
阪神藤浪晋太郎(8票) 24試10勝6敗0H0S、防2.75

 記憶に新しい2013年のセ・リーグはルーキー3投手がそれぞれ先発ローテを守り、2ケタ勝利を挙げる超ハイレベルな争いとなった。し烈な新人王レースを制したのは小川で、3完封を含む4完投でチームの軸となり、何より16勝で最多勝のタイトル獲得が大きかった。とはいえ、奪三振数で小川を上回った13勝の菅野、防御率では2人を上回った10勝の藤浪も新人王に十分に値する内容であり、2人は「新人特別賞」を受賞している。

菅野智之


藤浪晋太郎


特別表彰は混戦の証


 1987年、阿波野秀幸、西崎幸広が甲乙つけがたい成績を残しながら、新人王は阿波野に決定。しかし、連盟は西崎の功績を「パ・リーグ会長特別賞」として表彰した。以後、「優秀新人賞」「リーグ会長特別表彰」「新人特別賞」などの名称で新人王とそん色ない好成績の選手を選出している。

■過去の新人特別表彰
1987年 西崎幸広(日本ハム)

1990年 潮崎哲也(西武)
    石井浩郎(近鉄)
    酒井光次郎(日本ハム)

1992年 若田部健一(ダイエー)
    片岡篤史(日本ハム)
    河本育之(ロッテ)

1998年 高橋由伸(巨人)
    坪井智哉(阪神)
    小林幹英(広島)

1999年 川越英隆(オリックス)

2007年 岸孝之(西武)

2008年 坂本勇人(巨人)

2011年 塩見貴洋(楽天)

2012年 武田翔太(ソフトバンク)

2013年 菅野智之(巨人)
    藤浪晋太郎(阪神)

2017年 濱口遥大(DeNA)

2019年 近本光司(阪神)
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