中日一筋だった男が、昨季阪神の打撃コーチとして入閣。そして今季はヘッドコーチとしてチーム全体を見ている。阪神以外から入ったからこそ、分かるチームカラーがある。その色が今季は違うと言う。今まで以上により戦うチームへの変革を肌で感じており、それが開幕3連勝や、8連勝へとつながっている。チームを鼓舞するムードメーカーが、好調阪神の精神面の充実ぶりを語った。 取材・構成=椎屋博幸 写真=宮原和也、石井愛子 活を入れる場面がない
以前より、阪神の選手たちは大人しい部分があり、淡々した雰囲気があると言われていた。しかし、今季は選手たちの勝ちにこだわる姿勢に変化を感じていると井上一樹ヘッドコーチは熱く語った。 阪神の選手たちは、調子のいいときにはすごく明るいし、少しお調子者の選手もいます。一方で、厳しい状況のときには大人しくなる部分があるのを昨年は感じていました。
それを踏まえ、秋季練習のときに「春季キャンプで手を抜いたプレーや、気が抜けたプレーをするヤツがいたら、遠慮なく雷を落とすよ。そういうヤツはグラウンドに出るな、と言うと思うから、それくらいのイメージを持っておいてくれよ」という話をしたんです。
でも、春のキャンプからここまで、選手を個人的に呼んで指導したり、全員を前に注意をしたりということが1度もないんですよ。練習中もしっかり声を出しているし、身の入り方もしっかりしている。各選手、自分に何が足りず、どんな練習が必要なのか分かっている感じです。
選手の中には・・・
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