新型コロナウイルスの感染拡大防止のため9回打ち切りとなった異例のシーズン。最大の特徴は史上最多年間102試合となった引き分けだ。果たして引き分けは優勝の行方を左右したのだろうか。 
ソフトバンクが史上最多記録を更新し21引き分け。従来どおり延長が12回なら勝率は改善したのか、あるいは悪化したのか……
早めの継投による投高打低も一因か
メジャー・リーグでは基本的に存在しない引き分け。日本プロ野球では創設期からあったが、1941年、軍部から「日本男子たるもの決着がつくまで戦うべき」との指示もあり、日没などで決着がつかなかった場合、再試合となった時期もある。
戦後は、74年のオイルショックで電力の節約が言われたこともあり、試合が3時間を超えたら延長なしと規定ができ、引き分けが急増。82年には優勝した
中日が19試合引き分けの史上最多記録をつくっている。ペナントレースは勝率勝負のため、今季の
ヤクルトと
阪神のように引き分けの数次第では勝ち数が少ないチームが勝利となる。82年であれば、中日の64勝は2位の
巨人の66勝、3位の阪神の65勝より少ない。
91年から2000年まで、セでは引き分け再試合が採用され(パでは50、60年代の一時期にあり)、96、99年はセ全球団で引き分けがない。その後・・・
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