ここからは12球団戦力分析の後編として、パ・リーグのペナントレースの行方を占っていく。オリックスのリーグ2連覇はあるのか。また、昨季は上位予想もまさかのBクラス転落となったソフトバンクの巻き返しは……? 各チームの動向を見ていこう。 ※情報は3月13日現在。本誌評価はA〜Eの5段階。 
新助っ人・ガルビスが開幕に間に合ったことで、攻守にバリエーションが増えた
2022開幕カード vs日本ハム(PayPayドーム)
2021年対戦成績 13勝6敗6分 勝率.684 (ホーム5勝4敗4分・ビジター8勝2敗2分)
開幕カード予想先発投手
開幕投手 千賀滉大(3年ぶり3度目) ■2021年の対F成績 1試合1勝0敗防御率0.00
2戦目 東浜巨 ■2021年の対F成績 2試合2勝0敗防御率0.00
3戦目 和田毅 ■2021年の対F成績 3試合0勝2敗防御率4.70
【投手力&守備力】カギはリリーフ陣
藤本博史監督は早い段階で、千賀滉大、
石川柊太、東浜巨、和田毅の開幕先発ローテを決定。開幕2週間を切ったところで、
松本裕樹に当確ランプを灯した。最後の1枠を
田中正義、
杉山一樹、
大関友久で争っているが、たとえ外れたとしても、
ロングリリーフ要員となる可能性は大。バックアップ体制はバッチリだ。
昨季、離脱者を多く抱え、不安定さを露呈したリリーフ陣。今春もL.
モイネロがいまだ実戦登板ゼロ、森も一時出遅れていただけに、かつての盤石さは期待しづらい。ただ、そこをカバーするだけの選手層はチームの強み。新加入の
又吉克樹も頼もしい存在。今季は延長12回制とあって、しっかり立て直していきたい。
横一線の競争を強調していた野手のポジション争いも全貌が見えてきたが、熾烈(しれつ)なのは中堅争い。打撃好調な
上林誠知が一歩リードも、指揮官は最後まで頭を悩ませそうだ。
行方が分からないのは三塁も。決め手を欠く中、F.ガルビスが一軍合流。本職・遊撃には
今宮健太がいるだけに開幕を見据えるなら三塁か。
【打撃力&機動力】状況に合わせた攻め
ガルビスが合流したことで、厚みのある攻撃が期待される。三番・
柳田悠岐、四番のY.
グラシアル、五番・
栗原陵矢のクリーンアップは、よぼどのことがない限り固定していく方針。リードオフマンは
三森大貴が担うとあって、指揮官は『二番打者』構想を巡らせる。「今宮(今宮健太)が二番に入れば、バントで先取点を取ろうというケースも出てくる。二番にガルビスが入れば攻撃型のオーダーも」と、3月12日の
ヤクルトとのオープン戦(神宮)では早速ガルビスを二番に。攻撃パターンが違ってくるだけに、相手投手に合わせて柔軟に、という可能性もありそうだ。
その中で、指揮官が掲げる『攻める野球』を体現するためには、機動力も必須。一番・三森は積極的な走塁も魅力とあって、チャンスでクリーンアップにつないでいきたい。昨秋から取り組んでいるエンドランなども、シーズンが始まったらどこまで使ってくるか、楽しみだ。
【選手起用&戦術】課題の選手層に上積み
選手起用の面から見ても、ガルビスのユーティリティー性がチームにとって大きな意味を持ちそうだ。もちろん、打撃あってのことだが、遊撃、三塁、二塁ができるとあって起用パターンは一気に広がった。現状、A.
デスパイネがいない間はグラシアルを指名打者で起用できるが、復帰したときにどうなるかも考えどころ。調子の良し悪しで判断するしかないだろうが、その意味では指揮官の采配にも注目が集まる。
また、
工藤公康監督と違って野手出身の監督。投手陣の交代の見極めなどは、シーズンが始まらないと見えてこない部分もある。この点に関しても、これまでとは違った戦術が見られそうだ。
就任1年目から、V奪還が託された藤本監督。選手たちと一緒に、指揮官も攻めまくる。
評価急上昇中! 注目選手Pick up 野村勇
土壇場に強し! ルーキーで唯一A組(一軍)キャンプ完走も、終盤に右前腕の張りを訴え、帰福後は筑後で調整。しかし、一軍への思いを決してあきらめたわけでなかった。状態が問題ないと判断されると、3月11日から再び一軍へ。一番・二塁でスタメン出場した13日のヤクルトとのオープン戦(神宮)では、“初本塁打”を含む3安打2打点の暴れっぷりだ。最大の武器である俊足は「周東(
周東佑京)より速い」と言われているだけに、使い勝手も抜群。開幕一軍にすべり込めるか。