序盤戦から変わらぬ安定感で、チームを支えているリリーフ陣。好投が続く理由はどこにあるのか? ヤクルトOBの五十嵐亮太氏に解説してもらった。 取材・構成=小林篤 写真=BBM ※成績は6月23日現在 [主な勝利パターンの4投手] 今野龍太、田口麗斗、マクガフ、清水昇 
今野龍太/どんな場面でも結果を残す仕事人。8年目にしてプロ初セーブも記録
経験が大きな自信に
休養をとりながら投手に無理をさせない、過度な負担を掛けずにシーズンを戦うという高津(
高津臣吾)監督の方針が、リリーフ陣全体の底上げになっている。これが安定した成績が続いている好調の要因なのかなと思います。
先日の
オリックス戦(6月9日、京セラドーム)では2対1の接戦ながら、勝ちパターンである今野(今野龍太)、清水(清水昇)、マクガフのリレーではなく、7回以降は石山(
石山泰稚)、田口(田口麗斗)、
コールでつなぎ、9回は今野が登板しセーブを挙げました。休養日を決めることによって、この試合のように勝ちパターンではない投手が僅差の場面でもマウンドを任される。そこで勝利に貢献できるという経験が選手にとっても大きな自信になります。結果的に体力的な負担軽減だけでなく、メンタル的な成長の部分でも、選手にうまく作用しているのかなと思います。
ですので、勝ちパターンの投手だけでなく、リリーフ陣全体がそろって好成績なのは、偶然そうなったわけではなく、この方針の下でプレーしているからこその数字なのではないでしょうか。勝ちパターンの誰かが休むときには、自分がリードしている展開でマウンドを任されるんだという気持ちになるだけでも選手の意識は変わりますし、ピッチング内容も変わってきます。意識の変化からもパフォーマンスが上がっていると思います。
もう一つは3連投をさせないことです。首位を走っていながら、3連投を経験しているのはマクガフただ一人で、それも一度のみ。正直考えられない数字です。勝っていればいるほど、この状態が続いていることにすごさを感じます。
3連投すること自体は可能なのですが・・・
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