大谷、佐々木朗だけではない。現役の選手たちの中には「落とす」ボールで打者をキリキリ舞いさせる達人たちがいる。野球解説者・藪恵壹氏の視点を入れながら彼らを紹介していこう。 写真=BBM ※記録は7月3日時点。フォーク球速は平均球速 【先発型】はこちら 楽天・松井裕樹 先発での経験を経て決め球に
<クローザー型>フォーク140キロ 2022年成績 28試合1勝2敗18S3H、26.1回、43奪三振、防御率2.05 
長いイニングを投げていく中で、フォークの精度を上げていった。今ではスライダーよりも使用頻度は高い
フォークの習得に励むようになったのはプロ3年目の2016年ごろのことだった。このシーズンに2年連続30セーブをマークするなど、すっかり抑えに定着。その一方でフォークはなかなか自身になじまず、試合で使うまでには至らなかった。転機となったのは20年で、先発に転向して長いイニングを投げる中で使用頻度がアップし、それに比例するように精度も上昇。今ではストレートに次ぐ2番目の球種となり、昨季の奪空振り率は30.5%と他球種と比べて最も高い数値を示した。5月18日の
ロッテ戦(ZOZOマリン)では圧巻の3者連続三振を奪ったが、うち2人はフォークによる空振り三振だった。
【藪恵壹の視点】スライドフォーク 真っすぐ、スライダーに加えてのこの球種だけに的が絞れない。真っすぐの軌道からうまく落としていくので厄介なボール。中指にボールが引っ掛かっているので、角度がつきます。また真っすぐと同じ軌道で放たれるので空振りも多い。
オリックス・平野佳寿 世界で十分に通用した“絶対球”
<クローザー型>フォーク137キロ 2022年成績 29試合2勝2敗19S4H、28.1回、28奪三振、防御率1.27 2010年に中継ぎ転向以降、絶対的なボールとなり、抑え定着後はより代名詞となった。2017年のWBC、18年から3年間はメジャー・リーグでも海外の強打者を手玉に取ったフォークは・・・
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