後半戦の「横浜反撃」が止まらない。その伏線は、前半戦から張られていた。苦しむ時期でもチーム内の雰囲気が普段と大きく異なっていたのだ。主将が当時の様子を語ってくれた。 取材・構成=武石来人 写真=井田新輔、BBM ※情報・成績は9月4日現在 
主将としての自覚を持ちながら、自ら率先して笑顔を見せている
僅差で戦えるからこそ
後半戦に入り、8月は球団歴代2位タイの18勝を挙げた。この間の戦いを見ると、接戦での勝利が目立つ。ビハインドの場面でもベンチを含めた全員があきらめている様子をみじんも見せない。むしろ回を追うごとに雰囲気が明るくなっているようですらある。彼らの前向きな気持ちはどこから来ているのか。 ──チームは後半戦に入り首位
ヤクルトを猛追し、その勢いが持続しています。
佐野 とにかく先発、リリーフすべての投手が素晴らしい投球をしてくれていることが最大の要因だと思います。今は投手の方々が作ってくれた流れに、僕たち打線が乗っていけています。それにより、しっかりと投打がかみ合った戦いができているなと感じますね。
──内野、外野の両方を守る佐野選手から見ても、安定した投手陣は頼もしい存在ですね。
佐野 接戦でも最少失点で切り抜けてくれたり、もし仮に点を取られてしまっても同点までで食い止めてくれたりと、とにかく粘り強く投げてくれています。守っていても心強いです。今までなら、どんどん点差が離されてしまうような試合展開でもズルズルいってしまうことがないんです。
──常に試合の終盤まで勝負ができているということですね。
佐野 僅差で試合を進めることができるから、野手もワンチャンスで追いつける、ひっくり返せるという気持ちを持ち続けることができています。これは野手陣全員が感じていることだと思います。
──後半戦は特に、接戦になった試合でもチーム全体で楽しみながら戦っている雰囲気が感じられます。
佐野 チームカラーとしてもともと明るいチームですが、接戦での勝ちを経験できたことでさらに選手のモチベーションや気持ちも高まっています。
──モチベーションという意味では、本塁打後のパフォーマンスの「デスターシャ」がファンの方々にも浸透してきているように感じます。
佐野 最近の
DeNAでは、本塁打後のパフォーマンスはあまりなかったです。だから僕自身、このパフォーマンスがこんなに続いていくとは思っていませんでした。実は元ネタにさせていただいたYouTubeチャンネル「サワヤンゲームズ」さんともつながって、最近では桑原(
桑原将志)さんや牧(
牧秀悟)とも、いつかコラボできたらいいねという話をしています。
──SNSでもやりとりが話題になっています。
佐野 ご本人たちも・・・
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