激闘を繰り広げた日本シリーズ全7戦を前西武監督の辻発彦氏が徹底解説。黄金時代の西武、ヤクルトで10度の日本シリーズ経験(日本一7度)を持つ勝つ術を知っている辻氏が勝敗を分けたポイントに迫る。 解説=辻発彦[前西武監督] 
4回裏、一死二、三塁のピンチで中川、杉本から連続三振を奪ったヤクルトの先発・高橋
10/25(火) 第3戦@京セラドーム □観客数=33,098人 □試合時間=3時間28分 オリックス1-7ヤクルト 
[ヤ]P○高橋、石山、清水、久保、小澤-C中村
[オ]P●宮城、比嘉、竹安、近藤、本田-C伏見
[本]山田(ヤ/5回表3ラン)
4回につかんだまたとないビッグチャンス。これをオリックスが逃したことが、大きな痛手となった。ヤクルト・
高橋奎二、オリックス・
宮城大弥の両先発左腕の好投でゼロ行進。膠着(こうちゃく)状態が続いていたが4回裏、オリックスは一死二、三塁のチャンスをつかむ。ここで打席には
中川圭太。しかし、バットコントロールに長ける打者がヤクルトバッテリーに翻弄されてしまう。
初球からスライダー(ボール)、チェンジアップ(ボール)、チェンジアップ(ファウル)、チェンジアップ(ファウル)、スライダー(ボール)とすべて変化球で際どいコースを突かれながらフルカウントに。勝負球は変化球か、それとも最後に直球がズバッと来るか。中川の頭に迷いが生まれたように見えた。それを捕手の
中村悠平も察したのだろう。6球目は外角高めへ釣り球の直球。タイミングが取れずにハーフスイングで中川は空振り三振に。ヤクルトバッテリーはストライクゾーンに1球も投げることなく、中川を打ち取った。
二死となって・・・
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