今年も移籍市場は話題が豊富だ。フリーエージェント(FA)制度がスタートしたのは1993年であり、今年で30年目を迎えた。今年のストーブリーグの状況を整理するとともに、あらためて、12球団のFA補強と流出の歴史を振り返ってみたい。 ※移籍に関する年度表記はすべて当該シーズンのオフ。情報は11月13日現在 11月19日に日本ハムが伏見寅威の獲得を発表 ソフトバンク・獲得のため“強み”を全面に押し出して。メジャー移籍は今もFA権を行使するのみ

1994年オフに権利を行使して入団した工藤[写真中央]は、5年後に2度目の権利行使
強くなるための手段として、FA補強も有効的に活用してきた。その歴史は、日本球界初となったFA宣言選手・
松永浩美の獲得から始まる。1993年オフに地元・福岡に戻ってきた松永は、同年オフにトレードで加入した
秋山幸二らとともに、弱かったチームの意識を変えていった。
翌94年オフも
石毛宏典、
工藤公康といった
西武の黄金時代を支えた名選手たちがFA加入すると、着実に“勝てるチーム”へと進化。99年には福岡移転後初となるリーグ優勝、日本一を果たしている。
2005年に
ソフトバンクとなってからは、さらに補強の手を強めていく。潤沢な資金を生かして他球団よりも好条件を提示。近年は断られるケースも見受けられたが、昨オフは
又吉克樹が8年ぶりにFAで加入。今オフは
嶺井博希(
DeNA)、
近藤健介(日本ハム)の獲得に名乗りを挙げており、嶺井には4年総額3億円超、近藤には破格の6年総額30億円超の条件を提示したと見られている。
また、獲得選手の多くに共通するのが、地元・九州出身であるという点だ。10年オフに加入した
内川聖一をはじめ近年は特に多く、プレーする上で気持ちの面でも選手に与える影響は大きい。
権利を行使してチームを離れた選手としては・・・
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