2018、19年にはチーム防御率が最下位ながらリーグ連覇を果たした西武。20、21年も投手陣は改善せず苦しんだが、ついに今年、上昇気流に転じた。リーグNO.1の防御率をたたき出し、バッテリーで勝つ試合が急増。飛躍を遂げた獅子投手陣の秘密に迫る。 データ提供=Japan Baseball Data 
4月20日のロッテ戦では継投で2試合連続被安打1以下の完封勝利をマークした
与四球が大幅に減少
昨年、ライオンズが福岡から所沢に移転し、西武となった1979年以来、42年ぶりの最下位に沈んだ。捲土(けんど)重来を期した今年、シーズン終盤まで優勝争いを演じて3位とAクラス入りを果たしたが、チームが躍進した大きな理由は投手陣だ。連覇を成し遂げた2018、19年を含め4年連続でチーム防御率がリーグ最下位に終わっていたが、今年は2.75で同1位に躍り出た。これは西武球団としては黄金時代の87年、93年にマークした2.96を超える史上最高の数字でもある。
■過去5年の西武チーム投手成績 バッテリーで勝つ試合を増やすために――。今春キャンプで投手王国をつくるための道筋を文面にして、コーチ陣とバッテリーで共有。改善点の中にはムダな四球を減らす目標もあったが、それを成し遂げた。今年は昨年の597与四球から大幅減の436与四球。制球力向上が防御率改善に大きく寄与したのは間違いないだろう。
例えば四球減への意識がプラスに働いたのが満塁時で最大限に発揮されている。走者が埋まっている大ピンチでの与四死球はパ・リーグ各球団では以下のとおりになる。
西武 4
オリックス 8
楽天 9
ソフトバンク 12
ロッテ 12
日本ハム 13
西武はパで最も少ない。ちなみに昨年の西武は・・・
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