2022年オフのFA市場を沸かせた選手たちがそれぞれ、2月1日から新天地でのスタートを切った。自らが“ここ”に来た意味を証明するため、新シーズンにかける思いは誰よりも強い。近藤健介の場合は「リーグ優勝」「日本一」に向けて、ただひたすらにチームのことを思って戦っていく。 取材・構成=菅原梨恵 写真=湯浅芳昭 前後をより深く知る
初々しかったユニフォーム姿が、日を追うごとに頼もしさを帯びてきた。日本ハムからFA移籍した近藤健介の存在は、日本一奪還を目指すチームにとっては大き過ぎるほど大きい。シーズンの開幕とともに、厚みを増した攻撃陣が、5球団に牙をむく。 ──キャンプも第2クールを終了しました。状態はいかがでしょうか。
近藤 いい体の張りと、いい緊張感の中で第2クールを終われたので、充実して過ごせているかなと思います。
──ホークスにはだいぶ慣れましたか。
近藤 まあ、まだまだですけど、先輩方も後輩も気さくに声を掛けてくれるので、すごくやりやすい雰囲気でやらせてもらっています。
──ホークスは選手だけじゃなく、スタッフの方もたくさんいて、名前と顔を一致させるのも大変だと思います。
近藤 そうですね(苦笑)。でも、今のA組(一軍)メンバーは分かってきました。
──実際にホークスの一員として過ごすようになって、これまでのイメージとの違いだったり、新しい発見が何かあったりしましたか。
近藤 練習量はすごいなと思いますね。ある程度みんなでチーム力の底上げというところで練習をこなしていると思うので、チーム全体としての練習量は違うなと。あとは、バッティング練習を見ていて、みんな力があるなと感じました。飛ばす能力がすごい選手が多い。
──海外FA権を行使し、悩みに悩んだ末に、移籍を決断しました。入団会見では「11年間やってきた自分のスタイルを全うしたい」と。
近藤 そこを評価していただいての入団だったので、おろそかにせず、甘んじることなく、もっともっとレベルアップはしていきたいなと。(自分のスタイルを全うすることに)喜びを感じながらやってきた。しっかりと、今までどおりやりたいなと思います。
──「選球眼だったり、前後をつなぐ役だったり、しっかり任された打順で打てるのも長所」と言われていました。自身のスタイルは、11年間でどのようにしてつくり上げてきたのでしょうか。
近藤 まずは試合に出ることから。試合に必要とされる選手にならないといけないと思ったので。そこで、自分が選んだというか、“自分ができることは何か”を考えたときに、今みたいなスタイルだったのかなと思いますね。
──大前提として、今回チームが変わりました。自身のスタイルに変化が必要になってくる部分もあると思いますか。
近藤 これから、だと思います。試合とか、流れとか、ホークスの選手たちの特徴とか、そういうのは見ていかないといけないなと。でも、どんな状況であれ・・・
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