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超先取り!! 2024ドラフト候補 注目選手クローズアップ 高校生編

川勝空人(生光学園高・投手)主将、四番、エースの責任感「意識を変えて、勝てるチームにする」

 

高校野球は来春のセンバツ甲子園へ向けた選考資料となる、秋季地区大会が各地で行われている。すでに敗退したチームは「夏一本」へ向けて汗を流す。有力球児を掲載していく。
取材・文=寺下友徳 写真=佐藤真一

今秋は主将としてけん引したが、県大会3位決定戦で敗退し、四国大会出場を逃した。来夏こそは、同校として春夏を通じて初の甲子園出場を狙う


今夏を前に大台を突破


 徳島県高校野球界における投手陣の台頭は近年、目を見張るべきものがある。今夏だけを振り返っても侍ジャパンU-18代表でプレーした最速149キロ右腕の徳島商高・森煌誠、2年生で最速146キロ右腕の阿南光高・吉岡暖など、最速140キロ超の投手は実に10人以上。わずか30校29チームの参加校に留まる中にあって、このデータは特筆に値する。

 そして、徳島にはもう一人、大物が控えている。2年夏の時点で最速153キロをたたき出したのが生光学園の2年生右腕・川勝空人である。

 沖縄県出身の父から譲り受けた高い身体能力をベースに、1年秋の公式戦デビューでいきなり147キロをマークするなど剛腕ぶりを見せつけてきた。その半面で制球力には大きな課題を抱えていたが「走り込んで下半身強化に努めた」と、冬場を越えると徐々に制球も安定した。

 すると成長曲線はさらに顕著に。140キロ台後半を連発し130キロ台中盤のスプリットをはじめ変化球の精度も上がった2年春にエースの座を奪うと、夏を前にした練習試合(対多度津高)ではついに150キロに到達した。

「大事に大きく育てて、お客さんを呼べる選手になってほしい」(幸島博之監督)。熱心な指導陣のサポートも受け「変化球も使って緩急をつけられるようになった」。その成果は、今夏の徳島大会で最速153キロを出し、4強入りに貢献して明確に表れた。

「包囲網」に屈した秋


 今秋の新チームでは、実績を買われ主将に就任するなど大黒柱として期待されている。8月、大阪桐蔭高との練習試合では9奪三振3失点と強豪校相手にも真っ向勝負を見せた。今秋の県大会でもプレート位置などに試行錯誤を加えながら、チームのために腕を振った。来春のセンバツへの資料となる四国大会進出を逃したが、強烈なインパクトを残した。3試合すべてで150キロ以上をマークし、26回を投げ33奪三振、防御率2.08とエースの風格を示した。

 この秋、ライバル校の“川勝包囲網”は強烈だった。池田高との準決勝では「速いボールを引き付けて打つことに取り組んできた」(井上力監督)相手に、2対4で惜敗。3位決定戦でも足も絡めスキを見逃さない阿南光高の前に敗退。甲子園出場のチャンスは、夏一本である。生光学園高としても悲願の夏の甲子園出場、徳島勢では初の私学として全国舞台に乗り込むための挑戦が続く。

 3位決定戦後には「この秋はファーストストライク率を上げることをテーマにしていた中、変化球で初球にストライクが取れるようになったのは良かったです」と収穫を口にしながらも、結果を出せなかった準決勝と3位決定戦については「何をやっているんだ……」と自らを責めた。

「意識を変えて、勝てるチームにする」来春へ。主将の剛腕は完全無欠の絶対エースへの道を歩んでいく。

PROFILE
かわかつ・そらと●2007年2月11日生まれ。大阪府出身。180cm84kg。右投右打。羽曳野市立丹比小2年時に島泉ファイターズで野球を始め、河原城中では藤井寺ボーイズでプレーし、当時の最速は139キロ。生光学園高では1年秋からベンチ入りし、147キロ、2年春にエース格で、夏前に最速150キロを計測し、徳島大会では最速153キロで4強。同秋からは主将を務め、県大会は四番で県4強。変化球はスライダー、スプリット。
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