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2023ドラフト総決算 ドラフト1位CLOSE-UP

【日本ハム1位】細野晴希(東洋大/投手) 160キロ超えに自信を持つスケール大の未完の大器「今日の悔しさを今後の自分の成長につなげられるよう、頑張っていきたい」

 

豊作と言われた今年のドラフト。1位指名は再抽選を含め7人が競合。球界の未来を背負うドラフト1位選手をピックアップする。
取材・文=小川誠志 写真=長岡洋幸

「機会があれば投げ合いたい」と同学年のロッテ佐々木朗希との対戦も心待ちにする


イニング数を大きく上回る奪三振


 記者会見の会場には、重い空気が流れ始めていた。1巡目でも、外れ1巡目でも「細野晴希」の名前は呼ばれなかったのだ。指名が始まって40分が過ぎようとしたとき、外れ外れ1巡目でついに日本ハムが指名。その30秒後にロッテも細野を指名した。2球団による競合となり、日本ハム・稲葉篤紀GMが交渉権を引き当てた。

「細野の『ほ』が早く流れてくれないかなあと思いながら待っていました。プロ野球選手は小さいころからの夢だったので、指名されてうれしいです」とホッとした表情を見せた。

 最速158キロの速球がうなりを上げて捕手のミットに突き刺さる。この速球にカットボール、スプリット、ツーシームなど多彩な変化球を織り交ぜながら打者から三振を奪う。東都一部リーグ(1年秋、2年春、4年秋の3シーズン)で通算76回2/3を投げ84奪三振、同二部リーグ(2年秋、3年春秋、4年春の4シーズン)で通算154回2/3を投げ191奪三振と、イニング数を大きく上回る三振を奪ってきた。走者を背負ったときの一塁けん制のうまさも大きな武器だ。

 東京・東亜学園高時代の最速は140キロだった。当時からスカウト注目の存在だったが・・・

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