岡田彰布監督は外野手に関してレギュラーは近本光司のみと語った。この発言で、俄然若手外野手たちは奮起している。2つのポジションを26歳以下の6人(森下翔太も入れて)で争う事態に。その中で期待値の高い選手たち、ライバルたちを紹介しよう。 文=杉原史茶、今西大翔(デイリースポーツ) 写真=宮原和也 野口恭佑 一番下からはい上がる! 為せば成るの心意気

守備でもまだまだ課題が多いが、一つずつそれをつぶしてレギュラー獲りを目指していく
野口恭佑[外野手]●2000.7.17生まれ、24歳=阪神1年目
気温25度の沖縄・宜野座。天気に恵まれたキャンプ第1クールは、間違いなく野口恭佑が主役だった。沖縄の青空に大きなアーチが描かれるたび、スタンドの観客から拍手、どよめきが起きた。
ゆったりとした自然体の構え。投手の動きに合わせて左足をスッと動かし、右足を軸にして体を鋭く回転。さらに強いリストを生かして生み出される大きなスイングプレーンが、投球の軌道にピタリと合う。
西武の
中村剛也を思わせるフォーム、そして特有の打球角度は、いかにもホームランバッターのものだ。
「最初は軽く構えて、打つときはド~ン! というイメージでやっています。(投球に合わせる)ラインは大事にしています」と自らの打撃を解説した。
まぶしそうに打球の行方を眺めていた岡田彰布監督も高い資質を認めている。「遠くに飛ばすっていうのは教えるもんじゃない。持って生まれた天性のもんやろな。線で打たんと、あんな打球上がらへん。運んでるイメージが強いよな」。この時点で、23歳スラッガーの未来は明るく照らされていた。
長崎・創成館高から九産大を経て、2023年育成ドラフト1位で阪神入り。1年目の昨季はウエスタン・リーグで214打席に入り、6本塁打。打率は.303。特段目立った数字ではないかもしれないが、春先には球団関係者から「育成のバッティングではない」と評価されていた。
秋の高知・安芸キャンプを見た岡田監督は・・・
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